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合縁奇縁③@笊ヶ岳(偃松尾大黒尾根)2017.10.07(土)~08(日)



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第三部のスタートです。

第二部の記事へはこちらからどうぞ。





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待ち合わせをしていたのはFちゃんだ。
アクティブレンジャー、広河原インフォメーションセンター勤務などを経て、現在は「南アルプス愛好家」等の変な肩書で活躍しているのでご存知の方もいることだろう。



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実に可愛らしいビジュアルなので、当然私のおかず盗撮対象となる。

しかしこの日から月日は流れ、一緒に山行を重ねるようになった今では、ちょいちょいハミ出し過ぎている彼女の内なるものに狂気を覚えるようになった。
私のこの感性に間違いは無いはずだ。

だってそうだろう。
普通の若い女性は、貴重な休日を妖怪とつるんだりはしない。



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前日、Fちゃんから送られてきた写真がこれだ。

さすがにヤバすぎてモザイクをかけた。
色々と問題があるので書くことができないが、妙なものを煮ている彼らこそ、彼女の山のパートナーである妖怪Tさんと妖怪Iちゃんの両名だ。



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彼らはただの妖怪では無い。

Tさんは中央アルプス遭対協隊長、Iちゃんは浅間の遭対協。
Fちゃんとは北八ヶ岳で出会い、それからの数年間は、北岳池山吊尾根・間ノ岳尾無尾根・農鳥岳アスナロ沢経由大唐松尾根・農鳥岳北東尾根などの難ルートで毎年のように年末年始を共にしているのだそうだ。
ちなみに、しらびそ小屋の薪ストーブを作ったのはIちゃんである。

共に海外の山々への経験も豊富な山岳プロガイドであり、話が実に面白い。
まるでちょこっと裏山に登ってきたよ的に、世界の名だたる高峰の名が次々に飛び出した。



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これには近所の変態T氏が食らいつく。
彼は、翌年大きな山行を予定していたからだ。

狭い山頂は、すっかり世界が舞台となった。



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しかし出会いはこれだけではなかった。
奇声を上げながら藪から飛び出すおっさんや、世界の山々を熱く語りまくる妖怪達、そしてビジュアルだけが無駄に良い変態女子を見つめる8つのキラキラした目が、他にあったのである。



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ようやく話が世界旅行を終えて南アルプスに戻った頃だった。
ブログを書いている、中でも農鳥小屋の記事がちょっと有名なんだよとT氏が私を紹介した。



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それを聞き、パッと瞳を輝かせる場違いな程にお洒落で素敵な4人家族。
「山がまんなか??山がまんなか!?何度も読みました!!」と握手を求められ、写真を撮らされた。



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うぉ~なんなんだこれは...。
大いに照れて、顔がひきつった。



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こちらの素敵な方々は、家族揃って山梨百名山完登を目指すTさん一家。
おねーちゃん10歳、いもーとはなんと6歳だ。

そしてこちらの大黒柱が実に面白い経歴の持ち主だった。
職業はなんと書道家でありトレイルランナー。
加えて、こんなトレラン大会の発起人でもある彼は、まさに走る書道家なのである。


「甲州アルプスオートルートチャレンジ」のページへはこちらからどうぞ。


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それにしても、この底抜けの爽やかさはなんなんだ...。
昨日までの獣の気配はどこに消えたのか。

しかも明らかに余裕の笑顔。
ここは本当に笊ヶ岳なんだろうか...。


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そしてこのちっちゃな娘が私にこう言ったのだ。

「わたしの一番登りたいお山だったの!」

これには参った。
そうか、自分の意志なんだね。
だからそんなに楽しそうなんだ。



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家族の夢は、2018年甲斐駒ヶ岳で達成された。



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家族での山梨百名山完登は初の快挙。
「山はいろいろな人と出会える。登った山ごとの思い出ができ、登る度に子供の成長も分かる。」
ママの言葉である。

こんな風に「出会いのその後」を書くことができるのだから、更新の遅れは悪いことばかりでは無い。
いろいろな妖怪にも出会いますがね



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もう少しゆっくりして行くというTさん一家とは、再会を誓いあってここでお別れとなった。
素晴らしい時間をありがとうございました。

今思えば、一緒に下りれば良かったね。



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さらば笊ヶ岳。
素敵な出会いをありがとう。



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下山はランカン尾根の予定だった。
しかし妖怪達との行動が俄然楽しくなり、一緒に一般道から降りることとなったのだ。



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07:50、まずは布引へ向かう。



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T氏と歩く二度目の登山道。

「あの日幕を張ったのはこの辺りだったよね。」
「この場所の雪質は最悪だったね。」

次々に記憶が蘇る。



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08:40、順調に布引山。



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ここで先行していた妖怪御一行に追いつき、時間を心配するほど再び話し込んだ。



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布引ガレから西を見る。
あの日見ることのできなかった眺望を目に焼き付けた。



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上河内岳。
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聖岳。
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赤石岳。


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こんな景色を見るために幼い頃から努力を重ねていれば、きっと世界観が変わるのだろう。
今ではすっかり山仲間となり、出会う度に彼女達の成長に驚きつつ目を細めている。



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この日撮った何枚かはこちらに掲載された。
...が、Tさんファミリーの写真が採用されずに妖怪御一行が選ばれたのは何故だろう。



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樹林帯へと落ちて行く。



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それにしても妖怪Iちゃんが驚くほどに良く喋る。
しかも毎回振り返って喋るもんだから何度も転ぶ。
いつもの事であるらしく、Fちゃんは笑顔のままで驚きもしない。

何故無傷でいられるの?
私はここで骨折りましたよ?

山でここまでうるさい人間と出会ったのは、息子くん以外では初めてだ。



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それにしても、小学生で笊ヶ岳かぁ。
よく登ったなぁ...。
きっとおとーちゃんが頭おかしいんだよな



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適度に休憩をはさみながらサクサク進む。



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まだ遠い雨畑湖が見えた。
ここで転ぶと、流石の妖怪だってたぶん死にますよ?



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11:35、山の神通過。



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流石はプロガイド。
お喋りは相変わらずではあるが、やたらとペースが早い。

写真を撮っているとすぐに引き離された。



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落ちろ~!
気をつけてね!



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ランカン尾根じゃなくて正解だったね。
すげー楽しいわ。



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14:00、下山完了。
おつかれさま!



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この時は知る由もなかった、Tさんファミリーの愛車が写っていた。
この青いジープがきっかけとなった面白い出会いの話があるのだが...そんな話はまたいずれ。



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妖怪御一行に白石集落まで運んでもらい、湯島の湯で汗を流した。



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その後Tさんファミリーとはすっかり懇意の仲となり、山の世界が広がったことを互いに喜んでいる。

この書は私の誕生日のために、今朝贈ってきてくれたものだ。
娘っ子達は音声のメッセージまで届けてくれた。
実は昨日から高熱を出して一日中寝込んでいたが、この記事だけはどうしても3.11中に書きたくなったのだ。

この歳まで生きていれば、この先何ができて何ができないのか、良い意味で理解し、そして諦めてもいる。
なんの努力もしていないくせに、夢や根拠の無い希望に満ち溢れ周囲を巻き込み続けるような中年は、老害と呼ばれて然るべき存在であると云えるだろう。

けれど、彼女達ならきっと夢を叶えることができるはずだ。
可能性は無限にある。
この歳になったから今だからこそ、そう胸を張って云うことができる。

「いつか外国に行き、K2に登ってみたい。」

目を輝かせ記者に答えた、彼女の元気な声が新聞記事から聞こえてくる。
夢を託す気持ちで、この家族の夢を応援したい。


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走る書道家ファミリーと妖怪との素敵な出会い。
合縁奇縁をくれた笊ヶ岳には感謝しかない。


今回も最後までお読み頂きまして、大変ありがとうございました。

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by yama-nobori | 2019-03-11 20:17 | 登山 2017 | Comments(1)
Commented by ねも at 2019-04-18 23:19 x
ここ笊ヶ岳だよね!? 笊ヶ岳にこんな小さな女の子が!! ゆたかさん以上の変態がいたとは……
しかも山梨百名山完踏!! たしか変態しか登らない山が3つくらいあったよね?
いやぁ素晴らしい山日記でした。
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