春爛漫①蜂城山・塩の山・さくら観光 2017.04.15(土)~17(日)



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スマホ対応手袋をはめ、春の記事を書くことの気持ち良さが貴方に分かるだろうか。
盛夏の平日昼下がり、冷房のガンガン利いた部屋で震えながらビールを飲み干すあの快感が今、この指先にあるのである。

今回の舞台は、山梨県笛吹市にある「蜂城山」(はちじょうやま)。
標高738mの低山ではあるが、古の文化が受け継がれる郷土色豊かな素晴らしき里山である。





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笛吹市の観光課HPから写真を無断でお借りした。

中央道で東京から長野方面へと走れば、釈迦堂付近の左手で誰しも目にしているはずの山である。
しかし、登山対象として眺める方は少数であろう。



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日本一の桃の産地である笛吹市は、4月の上旬から中旬にかけてまさに桃源郷と呼ぶに相応しい景観に彩られる。



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笛吹川に囲まれた一帯はピンク色の絨毯が敷き詰められ、ほのかな甘い香りが眠りを誘う。
山梨の春は実に絢爛豪華なのである。



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そんな春の香りに誘われたのは、変態高校生S君、酔っぱらいの姉御きょんぼーと連れのジジババ3人、そして今回の引率者K氏、我々親子の総勢8名。
釈迦堂博物館へ集合し、互いの自己紹介もそこそこに移動を開始する。



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桃源郷を楽しむ観光客達からは少し離れて車を停めた。



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施錠もできないK氏のジープが早速話題となる。



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K氏のご自宅は蜂城山のすぐ近くにある。
氏は幼い頃から400回以上この山に登っている大ベテランだ。



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09:25、「蜂城山天神社参道」の石碑からスタート。



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山頂からの景色が楽しみだな~。



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害獣対策の柵を開けて参道を進むのが正しいルートである。
しかし我々はバリエーションで別の尾根へと向かう。



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とは言えここは里山。
踏み跡は濃い。



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歩き始め僅か5分程で尾根に乗った。



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山頂には元禄時代の建立という蜂城天神宮がある。
蜂城の名の通り、ここはかつて山城だった。

私は幾度となく蜂城の話をK氏から聞かされており、この日の登山がとても楽しみだった。



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ジジババ達は高校生に飲み物&行動食を預け手ぶらで登る。
S君が変態であることを承知している彼等には、微塵の罪悪感も無いようだ。



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ザックが無いバリエーションって...ちょっとまぬけw



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みなさん健脚ですな。



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やや強い斜面を登りきると参道へ合流となった。



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う~ん。
霞が強く展望は残念。



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参道を少し進むと立派な石の鳥居が現れた。



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冒頭で書いた通り、蜂城山はK氏の生まれ故郷の里山である。
氏は毎年8月25日に行われる例大祭への参拝を欠かさない。

この日も蜂城山の歴史や幼い頃の想い出を嬉しそうに話してくれた。



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8月24日の夜には参道の灯籠が灯され、頂上の天満宮では氏子が泊まり込み参拝者への応対をするのだという。
なんて静かで趣のある行事であろうか。

『夏になったら登りに来よう。』と皆で盛り上がった。



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山頂が近いと知らされ、私と息子くんは猛ダッシュ!
珍しく私が勝った。



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10:05、蜂城山登頂。



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菅原道真公を祀った立派な蜂城天神社が建てられている。
かつてこの神社拝殿では、地域の子供達による蜂城山書道展の表彰式が行われ、毎回多くの参拝者達で賑わっていたのだそうだ。
この日はひっそりとしており、出会った登山者は三人だけだった。



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みんなおつかれさま!!



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北側の展望が素晴らしい。
甲府盆地を隔て奥秩父の山並みが良く見える。

でもこの日は残念。
すっきりと晴れていればなぁ...。



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桃源郷に浮かぶ孤島は「塩の山」。



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お前そんなもの持ってきてたのか?



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この後さらにもう一座登る予定のある我々は、軽くお喋りを楽しんで山頂を後にした。



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例大祭の再訪が楽しみだね。



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さあ、移動しようか。



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下山は参道を使う。



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笛吹市の天然記念物である「ヤマボウシ」は、少し前の台風で倒れてしまったのだそうだ。



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山はいつもそこに在る。
しかし人々との距離が近い里山は、高峰より遥かに早く、そして大きく姿を変える。



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近年では例大祭の参拝者も少なくなり、他に出会う人のいない参道を毎年奥さまと登っているのだと寂しそうにK氏が語る。




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害獣対策の柵を閉め、下山完了。




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登山口まで下りてくると大勢の登山者達が現れた。

「こんなに沢山の人が登ってくれるなんて何十年ぶりのことだろう。」
目を細めながら彼らへ話しかける氏の姿が、いつも以上に優しかった。

あれから月日は流れ、8月の終わりに更新された氏のブログを読んで胸が苦しくなった。
そして例大祭の夜に登ることのなかった自分を強く責めた。




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皆で再訪しようと話をしていた例大祭。
すっかりその日を忘れてしまい、結局登ることはなかったのである。
山は変わらずそこに在り、いつでも登ることができるのだという安心感もあった。

あの日を境に、蜂城山を見るたび胸がちくりと痛むようになった。
燈明が灯された参道を静かに歩く、一度も見ることの無かったK氏の後ろ姿を思い浮かべるようになったからだ。


第二部へと続きます。


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by yama-nobori | 2017-12-07 07:22 | 登山 2017 | Comments(0)
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