激藪の弘法小屋尾根②@間ノ岳 2016.10.15(土)~16(日)



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弘法小屋尾根に取り付いた第二部のスタートとなります。

第一部の記事へはこちらからどうぞ。




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07:08、弘法小屋尾根に取り付いた。

越えてきた堰堤を振り返り改めて心に誓う。
もう二度と渡渉したくないから必ず登頂してみせる。

現時点の標高は1300mである。


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まずは手すりパイプの取り付けられている巡視道を利用して標高を上げる。
思いの外斜度が強く、この手すりには随分と助けられた。



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7:13、樹林帯の中に朝日が差し込むと冷えた体が一気に温まる。
そうだ、今日は快晴だったんだ...。

その後濡れた服が乾くのにさほどの時間はかからなかった。



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手すりパイプは一度途切れるが、標高1500m付近まで巡視道は延びている。
急登ではあるが歩きやすい。


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沢の音が徐々に遠ざかり、順調に標高を上げていることを教えてくれていた。



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07:27、標高1480mの幕営適地を通過。



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再び手すりパイプが現れれば間もなく巡視道とはお別れとなる。



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07:35、標高1540m。
この場所が荒川本谷方面(熊ノ平)と荒川北沢方面への水平道分岐点である。

しかし進むべき進路はこのどちらでもない。
尾根に向かって直進となる。


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もちろん登山道は無いが、時々踏み跡らしきものを目にすることがある。
獣の糞も多い。
鹿道を借りての山行だ。

斜度は強弱を繰り返す。



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稀に視界の開ける場所がある。

北側の木々の間からちらほら見えていたのは池山吊尾根だ。
とすれば、右のなだらかなピークは「池山」、左にあるのは「城峰」であろうか。
「頂」として認識したのはこの日が始めてだった。

池山吊尾根の記事へはこちらをどうぞ。



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適度な間隔で新旧のリボンを見ることができる。
主に尾根が広くなる迷いやすそうなポイントに設置されていた。
年間どの程度のパーティーが歩いているのであろうか。



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標高が上がるにつれ、南アルプスの森が美しさを増して行く。
それと同時に不明瞭な箇所も多くなるが、基本的には尾根を外さなければ良いだけなので登りで迷うことはないであろう。
ここまでに尾根を直登せずに巻いたのは二・三箇所だけだった。



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順調に標高を稼いでいると、木々の間から北岳の姿が見えるようになった。

この感じが南アルプスらしくてたまらない。
森林限界の高い南アルプスは、唐突に大展望のひらける事がとても多い。



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8:50、標高が2000mを超えると石楠花が混ざり始め、行く手を藪が塞ぐようになる。



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しかしこの頃の藪は実に可愛らしいもので、少し漕ぐだけできちんと左右にわかれてくる聞き分けの良いものだった。
尾根に乗れば藪は消え、木々の間から南側の景色も見え隠れを繰り返すようになる。
吹き抜ける風が心地良く、これから見ることのできるであろう雄大な景色を想い心がはぜる。



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標高2150m、南アルプスの美林に酔い始める。
リボンは未だ健在であった。


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次第に藪が深くなる。
しかしまだ薄いところを突くことができるので何ら問題はない。



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標高2250m、直登では突破出来ない岩があったので、南側から巻いてこれをかわす。



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尾根に乗り直すと藪が消え、再び快適に歩けるようになった。
木々の間から覗く秀峰達の引く尾根が、次第に気になり始めた。

標高2300m、リボン健在。



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ほどなくして尾根が広がり平坦地が現れた。


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9:56、標高2386mの三角点に到着。

幕営適地には真新しい焚き火の跡があった。
人知れず歩いている登山者が他にもいるようだ。

最近では登山と焚き火の組み合わせに驚く方も多いだろう。
仙丈ヶ岳の小屋が廃墟だった頃は直火で飯を炊いて食うのが好きだった。
南アルプス北部でこれが許されるのは、もう白根南嶺周辺だけなのかもしれないな。
焚き火の跡を見たのは久しぶりだった。



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一休みして再び歩きだす。
明るい尾根道を行くことが心から嬉しい。



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尾根が細くなれば視界の開ける頻度が高くなる。
南側に見えているのは農鳥岳。
鞍部には農鳥小屋のトイレが見えていた。


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北側には鳳凰が見えるようになる。
早くも目線と同じ高さにあることに少々驚いた。

やはり急登は好きだ。


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急登と藪を繰り返しながら徐々に標高を上げて行くと、更に良く農鳥岳が見えるようになってきた。
良い山だなぁとつくづく思う。



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10:38、その後も散発的に藪は現れるが、さほど苦労することなく標高2530mの幕営適地まで登ってきた。

この場所は、この日目標としていた最低ラインである。
到着予定時刻より3時間程巻いていたので通過することにした。



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10:46、次の幕営候補地であった、標高2580mポイントも通過する。
この辺りでリボンは見かけなくなった。



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森林限界が近づくと植生に変化が現れ、ついにハイマツが混ざり始めた。
密度の薄い箇所を狙って漕ぎ進む。



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しかし、やがてそれも難しい状況になってきた。

背丈を遥かに超える屈強な藪達が行く手を阻み、そう簡単には道を開けてはくれなくなった。
ルーファイを行い、尾根を外さないことに注力し突き進む。



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11:22、このまま延々と藪漕ぎが続くのかと思っていたら、岳樺の美しい一息つける場所が現れた。

間もなく森林限界だ。
となれば、藪漕ぎで最も手強い彼等が待っている。

これからの行程に備え、この日初めて腰を下ろしての休憩をとった。



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振り返って富士山。


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いずれ歩いてみたいと考えている、農鳥岳へと直結する大唐松山尾根に釘付けとなる。



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そして、あれ程遠くに見えていた間ノ岳山頂が、もう間近に見えるようになっていた。



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約5時間で1500m程を稼ぐことが出来た。
不安に感じていた体調不良の影響も無く、疲れも殆ど感じない。
ここまでは出来過ぎな程に順調だ。

標高2620mの幕営適地ではあったがまだまだ行ける。

それにもう、南アルプスの秀峰達はこの弘法小屋尾根を包み込み、手を伸ばせば届きそうな距離感で待ってくれている。
細川カールを真正面から見てみたい。
そして今夜は、月明かりに浮かぶ彼らと語り合いながら酒を飲むんだ。

しかしその為にはまず、奴等を突破しなくてはならない。
さあ、やるか。

11:25、いよいよ核心部が始まった。



第三部の記事へはこちらからどうぞ。


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by yama-nobori | 2016-10-20 22:17 | 登山 2016 | Comments(0)
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