登山口の改修を望む@源氏山  2016.06.15(水)



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源氏山 (げんじやま)は、山梨県富士川町にある標高1,927mの山である。
甲斐源氏の祖、新羅三郎義光が城を築いたという言い伝えがこの山の山名由来となっている。
鎌倉の同名山を思い浮かべる方も多いだろう。





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富士見山を下山したあと、1時間少々北上した。
源氏山はとても山深い位置にあるが、丸山林道を利用することで短時間での登頂が可能となる。
この林道は隠れた富士山の撮影スポットにもなっているため、山梨在住時代にはよく訪れていた。
久しぶりに走った丸山林道は、相変わらず道幅が狭く落石が多かった。

富士見山の記事へはこちらからどうぞ。


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林道をぐいぐい登ってくると、池の茶屋林道分岐点となる三叉路が現れる。
右へ進めば櫛形山、左が源氏山の登山口となる。
しかし源氏山方面へはゲートがあり車では進むことができない。



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分岐点にあるスペースに車を停めた。
この時点での標高は既に1682mもある。


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12:07、往復8kmにも満たないお手軽ハイクのスタートとなる。
林道を奈良田方面へと僅かに進みゲートを越える。



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ほどなくして現れる立派な道標が源氏山へと導いてくれる。



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「登山者はこちらへ」という道標に従い登山道に乗る。



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山深い割には良く踏まれた登山道が明瞭だ。



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右手眼下に見えているのは、かなり昔から工事の続けられている足馴峠林道だ。



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残念ながらガスが強く、目指す源氏山は小ピークの向こうに薄っすらとしか見ることが出来なかった。



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登山道は林道に沿っている。
この林道工事に伴って付け直された新しい道なのだろうか。



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少し進むと崩落した急角度の斜面が現れた。
右手に走る林道に下りることは容易である。
しかし地形図上ではこれを越えることが正しいルートある上に、特に道標も無いことから直登を開始した。



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慣れていない方はかなり恐怖に感じるであろう斜面をよじ登る。
すると崩れかけた階段が現れ、ルートの正しかったことを証明してくれた。



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振り返るとこの高度感だ。
みんなここを登ってくるのか....なかなかやるなぁ。。。



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再び登山道は明瞭となる。



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相変わらず林道と平行しており、暫くの間僅かなアップダウンを繰り返すだけで標高計は動かない。
適度に道標もありルートに迷いはない。



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ところがである。
登山道が突然無くなってしまった。



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ここ数ヶ月の間で崩落したような状況ではない。
草木はしっかりと根を下ろし、苔のむした倒木も多数ある。

登山道が忽然と消えてしまっているのだ。
この10m程手前には先程の道標があった。
キツネにつままれたようである。



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但し地形図的には正しい。
進むべき方向は直進だ。

強引に進む。


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倒木帯を突破すると何やら人工物が現れた。



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回り込んでみると「帰路」の文字。


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「帰路」方向を見ると、林道に向かって明瞭な登山道が続いている。

他にも登山口があったのか…。
しかし示された案内通り、コンパスの示す通りに歩いてきたはずなのに…。



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腑に落ちないものを腹に抱えたまま、明瞭となった登山道を進む。
標高がようやく上がりはじめた。



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うん、今度こそ間違いなく正しいルートだ。
というより…そもそも間違えたつもりは無いのだが…。



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ほどなくして円錐形をした源氏山が見えるようになる。



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やや標高を落としながら登山道が方向を変える。



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やや登り返し細尾根に乗る。



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かつて林業で使用されていたのであろう残留機械が埋もれていた。
ゴミであることに違いはないが、この手の遺物は見苦しく思えないから不思議なものだ。



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源氏山の本体に取り付くと斜度が強くなる。
それと同時に森の様子が一変、手付かずの原生林がとても良い雰囲気だ。



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この山の登山道には古い歴史が刻まれている。
源氏山の周辺には富士川筋と早川筋とを結ぶ峠道が幾つも通っていた。
これらの峠を越え、静岡から入った塩やお茶を始めとした生活用品が早川へ、早川の工芸品などが富士川筋へと運ばれた。



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かつては湯治客も多く行き交っていた。
昭和初期まで頻繁に利用されてきた一日がかりとなる平林-奈良田間の移動は、丸山林道が通じ僅か一時間程で越えられるようになった。
西山温泉へと続く古の湯の道を辿っていると、湿ったわらじの足音が聞こえてきそうである。



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コメツガの混生した古の道を辿ると斜度が緩くなった。



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そして周囲の景観にとけ込んだ山頂標が見えてきた。



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13:20、「源氏山」(1827m)登頂。
山梨百名山の中で富士山を見ることのできない、もしくは頂上部分が僅かに覗くだけという山は9座ある。
この源氏山はその内の一座であり他方向への展望も無い。

山頂標の近くには、「強歩大会之地」の石の標識が佇んでいた。



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古き湯の道を偲ばせてくれるこの山は、今でも多くの方々に愛され続けている一座なのであろう。
老朽化したこの味わい深い山頂標は、ボランティアの方々の手により最近新しいものへと交換になったのだそうだ。



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しかし早急な改修が必要だと思われるものは他にある。



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下山は往路で無理やり抜けた先にあった「帰路」標識に従った。



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すると実に素直且つ安全に林道へと降り立つことができた。
登山口を示す標識は実に貧弱だ。



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林道を進む。



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やや進むともう一つの登山口が現れる。
こちらからも安全に登山道へ合流することができそうだ。



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更に進むと往路で難儀した急斜面が右手に現れる。



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そして今回私が使用した、駐車場から最も近く、最も立派な道標が現れた。

ここまでの周回を終え改めて強く思う。
この登山口は早急に明確な閉鎖措置を行い、道標の付け替えが必要だ。



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これからの季節、雪がつけば最初に現れる急斜面は大変な難所となる。
更にその先にある流出した登山道は完全に廃道の状態である。
これを回避するため、眼下に沿った林道に無理やり降りようとした場合には、法面(のりめん)に阻まれ思わぬ事故を招きかねない。
工事車両との事故を避けるために道標の撤去に踏み切れないのではなかろうかと想像してはいるが、最初のものは無視して林道を進み、3つ目に現れる有志の方が作ったのであろう登山口が最も安全で時短となるルートである。

他の山梨百名山にも言えることではあるが、少なくとも予算を組んで山梨百名山を選定した以上、山頂標を立てて終わりではなく、登山口へのアプローチから始まり、ある程度の登山道整備、そしてメンテナンスを続けることが重要なのではないだろうか。
個人的には現在のまま静かで佇んでいて欲しい山が殆どではあるし、登山は自己責任、この言葉も正しいと思う。
しかし源氏山のように「往復3時間程度」と県を上げてお手軽さを謳うのであれば、選定を行った者達の責任として事故を未然に防ぐ努力を続けて頂きたいとも思うのである。


14:30、下山完了。
さあ、次の一座に向かおうか。



おしまい。

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by yama-nobori | 2016-11-23 10:53 | 登山 2016 | Comments(0)
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