快晴の小金沢連嶺@大蔵高丸 2016.05.18(水)



f0344554_07165543.jpg
大蔵高丸(おおくらたかまる)は、山梨県大月市と甲州市の境にある標高1781mの山である。
大菩薩嶺から南へと延びる小金沢連嶺上にある大蔵高丸はその展望の良さに加え、美しいお花畑があることでも知られており、登頂の容易さも手伝ってカメラマン達にも人気が高い。




f0344554_07165868.jpg
登山対象としてしっかりと楽しむためには、大菩薩嶺からの縦走が理想的であることは「小金沢山・牛奥ノ雁ヶ腹摺山」の記事で述べた通りだ。
しかし今回は、手軽に展望を得ることの出来る「大蔵高丸」への最短ルートをご紹介させて頂くことにする。

起点となるのは、標高1653mまで車でやって来ることのできる「湯ノ沢峠」である。


f0344554_07170621.jpg
f0344554_07170680.jpg
湯ノ沢峠の手前1.7kmまでは舗装路であるが、その後砂利道となる。


f0344554_07170607.jpg
f0344554_07170720.jpg
林道の終点が湯ノ沢峠である。
広い駐車場があり、綺麗なトイレが設置されている。

またこの場所には避難小屋と水場もあるので、末文にてご紹介させて頂くこととする。


f0344554_07170534.jpg
f0344554_07171369.jpg
12:15、「湯ノ沢峠」(1653m)から「大蔵高丸」(1781m)目指して歩き始めた。
CTは僅かに35分である。


f0344554_07171363.jpg
f0344554_07171790.jpg
歩き始めてすぐ、大菩薩嶺からの縦走路上に乗る。
道標に従い右へと進む。


f0344554_07171819.jpg
f0344554_07171826.jpg
この後、お花畑を守るために設置された獣避けゲートをいくつか通過する。
しかしこのゲートやロープ及び柵などは、「獣」を避けるためだけのものではない。


f0344554_07171911.jpg
f0344554_07171704.jpg
f0344554_07172445.jpg
やがて丸みを帯びた「大蔵高丸」が見えてくるようになる。


f0344554_07172425.jpg
湯の沢峠一帯に広がる草原は小金沢山自然保存地区に指定されており、以前から手厚く保護されている。
ただ、私が頻繁に訪れていた20年程前より遥かに厳重な対策がとられているようだ。

これからの季節は緑の絨毯が広がるはずだ。
今でも珍しい花々を愛でることができるのだと信じたい。


f0344554_07172572.jpg
f0344554_07172401.jpg
富士山・南アルプス・八ヶ岳などが展開する絶好の展望台である大蔵高丸へは、登山者以外でも容易に訪れることが出来る。

この場所が花々に覆い尽くされ、その向こうに山々の連なる展望を想像して頂きたい。
その美しい風景を自分なりの画角で切り取りたいと考えるのは、カメラマンだけでは無いだろう。


f0344554_07172518.jpg
最近では北海道美瑛町の「哲学の木」の伐採を巡り、観光客やカメラマンのマナーについて一石が投じられたのは有名な話だ。
大蔵高丸にある「獣避けゲート」や「柵」は、お花畑の中に踏み込み、自己満足の撮影を行う「人」も対象としているのである。


f0344554_07173037.jpg
先程のゲートには「湯ノ沢峠のお花畑の希少な植物を、鹿等の食害から守るために設置したものです」との説明より遥かに大きい文字でこのように書かれている。

「自転車の通行禁止」
「草花の摘み取り禁止」


f0344554_07173041.jpg
f0344554_07173066.jpg
f0344554_07173150.jpg
f0344554_07172939.jpg
大蔵高丸に取り付くと、ようやく緩やかな上り道となる。


f0344554_07173559.jpg
f0344554_07173620.jpg
そして呼吸の乱れる前に前方が開け始める。


f0344554_07173539.jpg
12:36、「大蔵高丸」(1781m)登頂。
CT35分に対し、所要時間は21分であった。

f0344554_07173684.jpg
午後の光にややぼやけ始めてしまっていたが、富士山は依然として美しかった。


f0344554_07174152.jpg
しかしこの「秀麗富嶽十二景」の看板と一緒に収めようとすると、あるものが邪魔をして変なアングルになってしまう。


f0344554_07174139.jpg
f0344554_07174051.jpg
邪魔者の正体は、「秀麗富嶽十二景看板」と「富士山」との直線上に設置されている自然保護を訴える看板だ。
恐らく目につくように意図して設置されたものなのであろう。
文章に少々強い言葉が使われていることからも、この大蔵高丸周辺の自然破壊の加速度具合が伺える。

私の記憶していた時代にはまだデジカメは無く、中判カメラを構えた本気のカメラマンを数人見かける程度であった。
現在はアマチュアカメラマンが増え、手軽に発表することのできる場が多くなった。
SNSへの投稿で写真を撮る機会も増えている上に、若干下火になり始めたとはいえ山ブームも続いている。


f0344554_07174843.jpg
ここに登ってくる間にも植生保護ロープの中には沢山の踏み跡があった。
今後、このような看板の増えないことを切に願う。


f0344554_07174892.jpg
山はただそこに在るだけだ。


f0344554_07174158.jpg
私の大好きだったあの「白谷丸」は、当時のままの姿なのであろうか。
そう遠くない内に訪れてみようと思っている。


f0344554_07174710.jpg
やや複雑な気持ちのまま、植生保護ロープの中を下山した。


f0344554_07175265.jpg
さて、これが湯ノ沢峠にある避難小屋だ。


f0344554_07175254.jpg
f0344554_07175294.jpg
内部は大変綺麗に維持されており、なんと電気までが通っているため明るい蛍光灯が灯る。
車で訪れることが可能でありこれだけ快適な設備が整っていれば、特に初冬などに朝夕の光を狙うカメラマンにとっては最高の前衛基地となる。


f0344554_07180200.jpg
f0344554_07180279.jpg
f0344554_07180218.jpg
その上、枯れることのない水場が近い。
「避難小屋」という言葉からは、少々違和感を感じるほどに快適な「湯ノ沢峠避難小屋」である。


f0344554_07180378.jpg
植生が失われれば水も枯れてしまうだろう。


f0344554_07180352.jpg
少なくとも、私は自分の首を締めるようなことはしたくないなと考えさせられた20年振りの大蔵高丸であった。



おしまい。

今回も最後までお読みいただきまして大変ありがとうございました。


↓励みになりますので、よろしかったら『ぽち』っとお願い致します(^^)/


by yama-nobori | 2016-06-07 07:18 | 登山 2016 | Comments(2)
Commented by 自転車+登山愛好者 at 2016-07-06 14:25 x
初めまして
大蔵高丸の山頂付近を昨年MTBで通行した者です。公開されている本ページの記事の一部に気になる点がありますのでコメントします。
まず
当地区を管轄する山梨県森林環境部および登山道の管理を行っている甲州市観光交流課へ電話にて問い合わせて以下の回答を得ています。
・鹿柵については、鹿の食害を防止するために設置したもので、それ以外に意図はなく、登山者や自転車を排除する目的は一切ないこと。(県森林環境部、甲州市とも同見解)
・自転車乗り入れ禁止の貼り紙は登山者からすれ違いで危険を感じたという意見に基づき表示したこと。(県森林環境部、甲州市とも同見解)。なお当地区を対象に自転車の乗り入れを禁止する適用条例はなく、自然公園法においても特別保護地域に指定もされておらず自然保護の立場から禁止をうたったものではないと明言されています。また貼り紙については現在発行元の甲州市観光交流課に表現の撤回、変更をお願いしています。2016年6月。
以上から自転車に対する偏見、推測にての事実と異なる書き込みはおやめください。訪問者に誤解を与えます。また可能ならば記事の訂正もお願いします。
Commented by yama-nobori at 2016-07-06 20:17
> 自転車+登山愛好者さん

はじめまして、コメントありがとうございます。

文章が下手なため誤解を与えてしまったようですが、「自転車に対する偏見」は全く無く、私もMTBやバイクで林道に乗り入れる登山愛好家です。植生保護ロープをくぐり抜け登山道以外に入り込むカメラマンについては特別な意見を持っておりますが、自転車については単に張り紙に「自転車の通行禁止」と書かれていたと述べるに留めたつもりです。貴殿のしっかりとした調査に感謝いたします。一訪問者として、私も誤解した部分も少なからずありますので。張り紙が撤去されましたらまた教えていただけますか?近所なので新たに写真を撮り直し、貴殿からのご忠告と経緯を記事内、もしくは別記事にて投稿したいと思います。

こんな辺境の偏ったブログを読んでくださりありがとうございます。
名前
URL
画像認証
削除用パスワード
<< 山梨百名山@源次郎岳 2016... 快晴の小金沢連嶺@小金沢山・牛... >>