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秀麗富嶽十二景 雁ヶ腹摺山 2016.04.25(月)



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雁ヶ腹摺山(がんがはらすりやま)は大月市にある標高1,874mの山である。
山梨百名山及び秀麗富嶽十二景に選定されている。

さて、実はこの山、とある事で大変に有名なのである。

例え登ったことの無い方でも、山頂からの景色は多くの方が目にしているはずです。
扉で使用したこの富士の姿に見覚えはありませんか?





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雁ヶ腹摺山へのルートはいくつもあるが、今回選んだのは最短ルートの「大峠」である。
その行程は短く、往路1時間・復路40分のお手軽ハイクであるが、頂からの展望は500円万金に値すると思う。



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甲州街道を外れ真木川沿いにバイクを走らせる。
新緑の緑が青い空に映え実に爽快だった。



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やがて大蔵高丸~滝子山へ続く稜線が見え始めると気分は最高潮となる。
ハマイバのバス停を通過し、真木小金沢林道を目指し軽快に飛ばす....



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んんっ!?
おいおい、嘘だろ...


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ゲートは見なかったことにしました

やがて、小金沢連嶺の中で最も展望が良いと思っている白谷ヶ丸(しらやのまる)が近づいてくる。
湯ノ沢峠から登り、幾度と無くテン泊を楽しんだあの頃がとても懐かしい。

※冬季通行止めは4/28に解除されました。


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なるほど、ここからも湯ノ沢峠に行けるのか....と昔を懐かしんでいると。。。



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今回ご一緒させていただくことになっていたK氏が颯爽と現れる。

「高川山」以来となる今回の山行も実に楽しみだ。


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登山口である「大峠」(1560m)に到着。


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大峠からは、労なくして素晴らしい景色を眺めることができる。
この富士の姿には興奮が止まらなかった。



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この場所からも小金沢連嶺へ登ることが出来る。


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久しぶりに白谷ヶ丸にも登りたかったが、この日は予定通り「雁ヶ腹摺山」(1874m)へと向かう。
山頂までの標高差は314m、CTは先述通り1.0hである。



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早速いつもの様に、山・カメラ・書籍・音楽・バイク・女談義に花が咲く。

私の父ほどに年の離れたK氏であるが、気持ちが悪くなるくらい趣味趣向・考え方が似ており実に気が合う。
ちなみにとある有名人のお兄様でもある。

9:53、K氏の背中に自分の未来の姿を重ねながら歩き始めた。



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5分程歩いたところにある「御硯水」で、大菩薩嶺から縦走してきたという登山者と出会う。
小金沢連嶺をこの素晴らしいお天気の中歩いて来たのだそうだ。
とても羨ましく思った。

「御硯水」は素晴らしい名水である。
ペットボトルの水を入れ替えた。


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登山道に過度な整備は無く、変化もあるので実に楽しい。
斜度も緩めであり、話しを楽しみながら歩くには最適である。



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歩き出して僅かの間で、すっかりこの登山道に魅了されてしまった。

芽吹きが始まり、木々の緑が稜線を駆け上がる様を見たくなる。
錦の秋も素晴らしいのではないだろうか。

登山道そのものに魅了されたのは久しぶりだ。



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やがて黒岳と白谷ヶ丸が見え始める。

最後に小金沢連嶺を歩いたのは、もう20年近く前になるだろうか。
再びこんな青空の日にあの稜線を歩くことができたなら、どんなに素敵なことだろう。



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二人して似たようなものにカメラを向ける。
なんて楽しい時間なんだろうか。

なのにK氏は、綺麗にこの世を去りたいなんて寂しくなってしまうような話しをいつもしている。
しかしきっと私も、20年後には同じことを言っているのだろう。
良くも悪くも、やってきた事、考える事があまりに似ているのだ。

だから「そんな話はやめてくれ」とは言わずに、「まずは奥様への罪滅ぼしからですね」とにこやかに応える。



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こんな不思議な岩を見れば、宇宙・物理学・地質学の話がぽんぽんと飛び出す。
私も好きな分野の話なので思わず食らいつく。
互いに役に立たない雑学は得意なのである。



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うん、まだ富士山も良く見えてるな。
K氏との時間をゆっくり楽しみながら登って行こう。



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少ない標高差の中で植生変化を楽しむことのできる登山道だ。
急いで登ってしまっては勿体無い。


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それでもこの山の行程は短かった。
特徴的な大岩が現れれば山頂は近い。



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樹林帯を抜ける手前で思わず感嘆の声が出た。



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素晴らしい開放感だ。
北岳のクラッシックルートにある、池山御池小屋を思い出した。
(北岳クラッシックルートの記事へはこちらをクリック)

見え始めた山頂へと足早に向かう。


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10:35、「雁ヶ腹摺山」(1874m)登頂。


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僅か43分しかかからなかったが、時間以上に満たされた素晴らしい行程であった。



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ザックも降ろさず早速撮影を始める私達。
無事にお目当ての景色に出会うことができたのだ。



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それが冒頭に書いた、この風景である。


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そう、答えは過去二種類発行されている五百円紙幣。
(五百円札のWikiへはこちらをクリック)



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紙幣裏側に印刷されていた富士山の絵の原画となった写真は、1942年11月3日、名取久作氏によってこの山頂から撮影されている。
霞も無く、大変に美しい同アングルの富士を撮影することができて大満足である。



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富士山方向以外の展望は無いが、雁ヶ腹摺山は秀麗富嶽十二景に相応しい一座である。

6月中旬にはミツバツツジが見頃を迎える。
次回は息子さんとテン泊装備で再訪し、ピンクの額縁に飾られた富士山を撮影したいと考えている。



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撮影を済ませたあとは、再び他愛のない話をしながら食事をとった。
のんびりとした素敵な時間にすっかり癒やされた。
いつまでも話をしていたかったが、K氏には所要があったため山頂を後にする。

11:25、下山開始。


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懐かしき小金沢連嶺へも近い内に訪れてみたいと思う。
できることなら、この日と同じような霞の無い富士を眺めながら歩きたい。



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11:58、所要時間33分での下山完了となる。


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途中幾度かバイクを停め、新緑の美しさに目を細める。
停車したいと思う場所までK氏と同じだった。


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これから雁ヶ腹摺山を見るたびに今日の山行を思い出すのだろう。
美しい富士の姿、新緑、焼けたオイルの匂い、風、そして友と過ごした時間の記憶とが、色褪せることのない印画紙に焼き付いた。

これからもずっとずっと一緒に歩いてくださいね。
またお声がけさせて頂きます。
お互い今更綺麗に感謝されながら消えようだなんて、虫が良すぎやしませんか?w



おしまい。

今回も最後までお読みいただきまして大変ありがとうございました。



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by yama-nobori | 2016-05-08 23:08 | 登山 2016 | Comments(0)
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