日本最高所の野天風呂@稲子湯~しらびそ小屋~本沢温泉 2014.04.05(土)~06(日)




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ブログ開設以前の記事となります。

今回は登山ではなくスノーハイク&温泉レポをお届けさせていただきます。






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本沢温泉は、八ヶ岳連峰硫黄岳の爆裂火口直下にある温泉です。
通年営業の温泉宿としては日本最高所(2150m)の露天風呂がある秘湯中の秘湯として有名で、麓からは3時間以上の道のりを歩かなければ辿り着くことが出来ません。

※ピストンの為、片道のみを示しています。



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この日は、こちらも温泉宿として有名な「稲子湯」(1460m)さんに車を停めさせて頂きました。

稲子湯は、映画「岳」や吉永小百合主演の「天国の駅」のロケ地にもなりました。
私はこの温泉宿がとても好きで、過去何度も宿泊したことがあるんです。
素晴らしい温泉と食べきれない程の豪華な食事を安価に楽しむことが出来るんですよ。

この日は、息子さんを含む山仲間7人で残雪の本沢温泉を目指しました。



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貸し切りの眩しい残雪の森をおしゃべりを楽しみながら進んで行きます。



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この日の息子さんは絶好調!
大人顔負けなハイペースで進んで行きます。
実は3年程前の冬季、この先にある「しらびそ小屋」に2人で宿泊したことがあったので土地勘が残っていたのです。
すっかりリーダー気取りでした。



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こちらが2012.03の息子さん。
まだザックが歩いているみたいだったなぁ(^^)

というわけで、思い出がたくさん詰まった大好きなこのエリアを、雪山経験が殆ど無い仲間達にも見せてあげたくて今回の企画となったわけであります。



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残雪の中、わいわい言いながら進みます。
2時間程歩くと「みどり湖」(=「しらびそ小屋」)が現れます。



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凍結した「みどり湖」(2097m)の向こうに見えるのは八ヶ岳連峰の天狗岳です。



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この時期はぎりぎり、凍結した湖の上に乗ることができました。

天狗ポーズで記念撮影を済ませ、「しらびそ小屋」で休憩です。



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こちらには、以前ラッキーとキチという名の老犬がいましたが、この年に亡くなってしまったんだそうです。
また、薪ストーブでかりかりに焼かれる有名な「厚切りトースト」は、宿泊者の提供のみへと変わってしまったようです。
しらびそ小屋の詳細については、また別の機会に記事を書きたいと思っています。

さて、こちらで休憩していると、ほぼ確実にリスに出会うことが出来ます。
この日もご覧の通り、愛くるしい姿を見せてくれました。



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ご主人がサンショウウオを見せてくれました。
もう春なんですねぇ(^^)



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この時期の氷は危険ですから真似しないように(^^;



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休憩後はいよいよ本沢温泉へと向かいます。
約1時間の行程となります。



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積雪量が増え始め、しっかりとした除雪跡が現れれば本沢温泉はもう目の前。



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本沢温泉は「日本秘湯を守る会」の宿です。
スタンプを集めている方はカードを忘れないようにしましょうね。

こちらで働いていた小屋番さんとはその後不思議な縁がありお友達となりました。
そんなお話もまたいずれの機会に。



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この日は個室を二部屋取りました。
部屋の外を見るとカモシカがこちらを見ていましたよ。

部屋で一息ついた後は、いよいよ目的の場所へと向かいます。



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向かったのは日本最高所野天風呂「雲上の湯」です。
小屋を出てすぐにある看板には「5分」と書かれていますが、夏場でも難しいと思われます。



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下手をすればアイゼンが欲しいレベルのトラバースを切りながら野天風呂へと向かいます。
この日は本沢温泉で長靴を借りて歩いてきましたが、やや危険な状態でした。



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さてこの温泉、その日によって湯温が全く違います。
冬季には湯温が低すぎて入れないこともあるようなので(夏は熱すぎることもある)、運を味方につけるしかありません。

この日の湯温は最適でした。



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そうそう、脱衣所などは一切ありません。
登山道からも丸見えです。
日帰り入浴を楽しむ場合にはそれなりの工夫をされないと恥ずかしいかもしれませんね。

我々は本沢温泉で水着に着替えてやってきました。



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湯の花たっぷりな上質なお湯です。
ほのかに硫黄の香りが漂います。

贅沢な雪見風呂だなぁ。

今気づきました。
大人はなにやら飲んでおりますが、息子さんは何も持ってませんね。
可哀想に(^^;



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非日常な光景にはしゃぐ大人達。
彼らが祈りを捧げているのが硫黄岳です。

しかし調子に乗ると転びます。

そうそう、この日の気温は-8℃。
この後全員、死にものぐるいで逃げ戻って来ました。

駄目な大人の見本ですなw
この撮影前には私も・・・



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さてさて、お湯の中は天国でした。
しかし幸せな時間というやつは、いつまでも続くものではありません。
現実の世界に戻る時がやって来るのです。

そう、ここは-8℃と風の吹く世界。
温泉に浸かりながらも、髪の毛はバリバリに凍りついています。

お湯から出ると、寒いというよりは痛い。

写真の彼はお湯から完全にあがって着替えておりますが、お湯に入りながら徐々に服を身に付けて行くのが吉だと思います。
かなりのテクニックが必要ですが。
バランスを崩すと服が水没し、絞った途端に凍りつきます。



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初めのうちは冷静に順序を考えながら着替えていた面々ですが、やがて外気温が明らかに下がりはじめました。
全てがどうでもよくなりました。
多少濡れていようが構いません。
服を着て一刻も早く小屋に戻らないと冗談抜きでヤバイ・・・。

こういう時、人の本質が見えてきます。
みんな逃げ足が速いですなw


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泣いている人w

私は寒さにはかなり強い体質ですが、人生で最も寒いと感じたのはこの時です。
その証拠に写真がほとんどありませんな。



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オレンジ君が振り回したタオルはあっという間に凍りつきました。
恐るべし雲上の湯。



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必死w



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「雲上の湯 この先5分」
この看板、叩き割ってやろうと思いました



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マジ泣きw


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無事、生還を果たし、心から喜び合う面々。
夕食までのあいだ、まったりとした時間を楽しみました。



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部屋に戻ると吹雪となりました。
どうりで寒いわけだ。
本気で死ぬところでした(^^;

そうそう、このエリアはとてつもなく底冷えするのです。
廊下にはストーブが焚かれておりますが、こたつのあるこの部屋の内部も-1℃でした。
厳冬期には部屋の中でも水やコンタクトレンズなどが凍りつくそうなのでご注意を。

下界の季節は完全に春。
この日はお花見の誘いを断ってここまでやって来たんですけどね。
季節が大幅に逆戻り。



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しかしその寒さも手伝って、夕食のおでんが最高に美味しかった(^^)
ご飯は薪での釜戸炊きです。



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お酒やお土産物も充実しています。

本沢温泉には先程の野天風呂の他に、男女別内湯「こけももの湯」と、男女交代制内湯「石楠花風呂」があります。
「こけももの湯」は夏期限定のためこの日は入浴できず。

食事のあとは冬期限定の「石楠花風呂」へと向かいました。



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冬期限定の「石楠花風呂」は小屋の外にあります。
男性時間、女性時間、フリーと時間帯が決められています。
20時以降は電気が付かないので懐中電灯持参で入浴するのだそうです。

こちらにはしっかりとした脱衣所がありますからご安心を。



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お湯はかなり熱めで少し鉄の匂いがしています。

湯温を下げる方法は、ひたすら混ぜるか、外から雪を放り込むしかありません。
間違いなく、非常に温泉成分の濃い良質温泉です。

湯上がり後は長時間ぽかぽかが続きます。



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夜になると吹雪はおさまり星が輝いていました。



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5:30、起きだしてみると昨日は新たに10cm程度の積雪となったようです。
せっかくなので再び石楠花の湯へと向かいます。



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いざ入ろうと湯温を確認すると・・・熱い!!
昨夜より明らかに熱い!!

すっぽんぽんのまま外に飛び出し、窓から必死になって雪を放り込みました。



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6:30、釜戸炊きのご飯をおいしくいただきました。



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うん、とても良い思い出が出来ました。
また遊びに来たいな。



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8:00、本沢温泉出発。
昨日歩いた道を戻ります。



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木漏れ日がとても心地良い。
新雪が積もったおかげで、森全体が柔らかな美しい姿へと変わっていました。



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コケてる奴がいるなw



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あ、ここにもw



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再びしらびそ小屋まで戻って来ました。



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休憩します。


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小屋の周りにはアニマルトレースがたくさん。



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楽しかったね(^^)
以前書いた落書き帳を確認しに、いつの日かまた泊まりにこようね。



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しらびそ小屋の若旦那と記念撮影。
小屋を後にしました。



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さあ、帰ろう。



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トレースとハメを外す大人達が多数。



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トレースに忠実な人達。



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稲子湯まで降りてくると再び雪が降り始めました。
もう4月なんだけどねぇ。
予報は晴れだったし。



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稲子湯の後は「八峰の湯」(やっほーのゆ)で、体の硫黄臭を洗い流し、食事を摂りました。
こちらも安価でとても良い温泉です。



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温泉から出てみると駐車場が一面の雪化粧になっていてビックリ。
八ヶ岳はまだ冬寄りだったみたい。

さあ、東京に帰ろうか。



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八王子の高尾駅前で皆をおろしてお別れです。
街はすっかりお花見ムードに包まれていて、つい先程まで雪山で震えていたのが嘘のようでした。
寒い思いもしましたが、忘れることのできない素敵な思い出が増えました。

以上、雪見風呂を満喫した心癒される残雪の本沢温泉レポでした。


さて、今回の野趣溢れる本沢温泉は如何でしたでしょうか。
ピークを目指さず、このエリアにある山小屋を訪ねて歩くハイキングなども人気があるんですよ。
本沢温泉は、硫黄岳・天狗岳、その他北八ヶ岳エリア縦走路上に位置しています。
縦走のついでに訪れてみるのも楽しいかもしれませんね。



おしまい。


今回も最後までお読みいただきまして大変ありがとうございました。



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by yama-nobori | 2015-12-06 08:59 | 登山 2014 | Comments(0)
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