関東平野の展望台@赤城山 2017.02.18(土)



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赤城山(あかぎさん/あかぎやま)は、関東平野の北部・群馬県に位置する上毛三山(赤城山・榛名山・妙義山)の一峰である。
赤城山と名の付けられたピークは無く、外輪山(黒檜山・駒ヶ岳・長七郎山・小地蔵岳・鍋割山・荒山・鈴ヶ岳等)と、中央火口丘にある地蔵岳の総称であり、その最高峰は「黒檜山(くろびさん)」(1828m)となっている。
典型的なコニーデ型の複式二重火山で、大沼(おの)や小沼(この)、覚満淵(かくまんぶち)と呼ぼれるカルデラ湖がある。






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予定していた谷川岳の天候に裏切られ、急遽赤城山へと転進することになった。
今回歩いたのは、黒檜山登山口(1366m)から登り、駒ヶ岳登山口(1357m)へ下りる、最もメジャーな周回コースである。




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やや凍結したワインディングロードで標高を上げ、大洞(だいどう)無料駐車場に車を停めた。
空は高曇りでよく冷え込んでいる。

10:00、スタート。



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ワカサギの穴釣りで盛況な大沼を眺めると、観光で訪れた遠い日の思い出が蘇った。
これまで幾度となく登ろうと考えた赤城山であったが、あの時の観光イメージが抜けずに長い間未踏のままだった。

しかし武尊山から関東平野に大きく裾野を広げた美しい山容の赤城山を眺めた時、この冬には登るんだと心に決めていた。




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赤城神社の前を通過、登山口目指し凍結した舗装路を進む。



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1km歩き、10分程で登山口に到着。
遊び心でアイゼンを使用しないで登ってみることにした。




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登山道は良く踏まれており凍結が激しかった。
ルートを外し登り始めると、膝程度まで落ちた。



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次第に斜度が強くなる。
木に掴まり、柔らかい雪面とトレース上の凍結ステップを選びながら標高を上げる。




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何度か転びそうになりながら登り続けると、やがて前方が明るくなった。



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モノトーンの美しい景色が広がった。
真っ白な大沼(おの)に厳冬の地蔵岳が映えている。



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嬉しくなって崖の際を更に進むと、眼下の眺望がぐんと広くなった。
大沼に浮かんでいる目に鮮やかな朱は赤城神社、右の頂は地蔵岳、その左は長七郎岳である。




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この展望地には猫岩と書かれた標柱が建っていた。
湖畔側から眺めると、猫の横顔に見える岩がこの下にあるのだそうだ。




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標高が上がるといよいよ雪が固くなった。
アイゼンを付けようかとも思ったが、ここまで来ると無意味な意地が湧いてきた。

つぼ足のままで進む。



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慎重に歩を進め、再び展望のある雪庇の際に立つ。



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「アンテナ山」(地蔵岳)の横に見えるという富士山は、残念ながら確認することができなかった。



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進行方向に目をやると、目指す黒檜山が大きく見えるようになっていた。



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標高2000mにも満たない場所で立派な雪庇が育っている。

赤城山は上毛かるたにも詠われる、「上州名物からっ風」の発生源。
厳しい気候を容易に想像することが出来た。



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無積雪期はどんな様子なのだろうかと調べてみると、笹に覆われた岩の多い狭い急登の登山道がつけられているらしい。



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笹の気配などまるで感じることのできない雪に覆われた斜面を進む。
四季を通じて楽しめることが低山の魅力だろう。
いつか訪れるであろう再訪の日のために、同じような写真を幾枚も撮影した。

「黒檜山まで0.1km」



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次第に斜度が緩くなり、前方に遮るものがなくなった。




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11:30、「黒桧山」(1828m)登頂。
のんびり歩いて、ほぼ無積雪期のCTでの到着だった。



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標識に従って「絶景スポット」へと向かう。
途中の霧氷が美しかった。



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北西~北方向を眺めてみる。
楽しみしていた巻機山~武尊山は、残念ながらガスの中。

谷川岳はかなり荒れているようだった。



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北東方向はバッチリだった。
左から奥白根山、皇海山、女峰山、男体山が並ぶ。

皇海山には何故か暗い印象があり、どうにも足の向かない未踏の一座である。



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西方向では薄っすらと浅間山、四阿山、本白根山を遠望することができた。




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気温は-9℃。
微風だったため、山頂の片隅に座り込んでのんびり過ごした。

とある方に頂いたお菓子がとても美味しかった。



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暫くすると人が増えたので腰を上げる。

比較的気軽に登ることの出来る展望の山には、いつも登山者達の笑顔がある。
大展望の山に出会うことが出来て私も嬉しかった。



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駒ヶ岳方向へ少し進むと鳥居があり、ソロ男性が幕営準備を行っていた。




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聞けばこの場所からの光の移ろいをカメラに収めるのだという。

夕日と朝日、そして夜景と星空。
厳冬期に私と同じようなことを楽しんでいる登山者と出会ったのは久しぶりで、嬉しくなって暫く話し込んだ。



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来シーズンは彼の幕営地を借りてみようと思いつつその場を去った。




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鳥居を過ぎると急な下り坂となる。
木々に掴まりながら慎重に下りる。



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向かう駒ヶ岳を俯瞰する。
これから歩く気持ち良さそうな尾根上のトレースを目指し標高を落とす。




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雪庇の際を爽快に進む。



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何が書かれていたのだろうか。
無積雪期の楽しみがまた増えた。




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木立の茂った登山道を抜ける。

本来展望の無い樹林帯なのだろうか。
冬季の赤城山は全てが明るく静かである。




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緩やかな斜面を心地良く登ると、分岐の少し先がいきなりの山頂だった。
13:00、「駒ヶ岳」(1680m)登頂。



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先ほどまでに比べ、青空が広がるようになってきた。
もう少し黒檜山で粘ればよかったかな...。



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それでもこの山の誇る展望の素晴らしさが良くわかった。
しばらく景色を楽しみ山頂を後にした。



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振り返ると、先程登頂を終えたばかりの黒檜山が青空の下にあった。
この日、幕営の登山者は良い写真を撮ることができたのだろうか。




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稜線を離れ大沼へと向かう。



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つぼ足の私にとって、核心部はここからだった。
トレースのほぼ全てが凍結しており、堪らずに登山道から逃げた。




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柔らかい雪面を選びながら真っ直ぐに斜面を下る。



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無駄に神経をすり減らし、なんとか難所を突破した。



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13:40、下山完了。



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起点の駐車場に戻ると、赤城山は雲一つ無い快晴だった。

早過ぎた下山が少し残念ではあったが、ここならいつでも訪れることができる。
素晴らしい展望に恵まれた赤城山、四季を通じて歩きたいと思える良い山だった。
次回は息子くんを連れて、雪の無い登山道を楽しんでみたいと考えている。



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帰宅する前に、とある食堂に立ち寄った。
店の名前は永井食堂。
モツ煮で有名な人気店だ。

この日も盛況で、長い行列ができていた。



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温めるだけで食べることの出来るお土産も売られている。
私は以前、山小屋でこのモツ煮をご馳走になったことがあり、いつか現地で食べたいと願っていたのである。

接客上手な店員さんに案内され席に着く。
驚いたことに、ラーメンや定食などいろいろなメニューがあるようだ。



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しかし皆が食べているのは例外無くこの一択。
当然のモツ煮定食である。

サッパリとしていて癖がない。
こいつは美味い!

持ち帰ったお土産は店内の味に遜色ない美味しさで、家族にも大好評だった。



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帰路につくと、赤城山が刻一刻と姿を変えながら車窓を流れ去って行く。
これ程までに山容の変化する山も珍しかろう。

今まで何度も見てきた美しく雄大なだけだったこの景色。
しかしこの日を境に複雑な赤城山のディテールが描けるようになった。

これから赤城山を眺める度に、この初登頂の日を思い出すのだろう。
次回は違うルートも歩いてみたいと思える、素晴らしい深田百名山だった。


おしまい。



今回も最後までお読み頂きまして、大変ありがとうございました。

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by yama-nobori | 2017-09-07 07:00 | 登山 2017 | Comments(2)
Commented by 月見 at 2017-09-07 08:43 x
いつも楽しくブログ拝見してます。

私もあの日赤城山にいて(山頂の写真に写り込んでます)、下山してからの快晴にゆたかさんと全く同じ感想を持ちましたw
山の上からの景色もいいですし、あれほど大きな池の氷の上を歩く経験もなかなかできないですから、良い山だと思います。今度は息子さんと是非(笑)
Commented by yama-nobori at 2017-09-10 21:15
月見さん、はじめまして!

わあ、あの山頂にいらっしゃったんですね。
息子くんでも登れる貴重な雪山なので、次のシーズンはテント担いで行こうと思っています(^^)

こんな季節外れの記事ばかり書いているブログへのコメント、大変ありがとうございました!
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