扇山(おうぎやま)は、山梨県大月市と上野原市の境にある標高1138mの山である。 西側の百蔵山、北側の権現山とをあわせて郡内三山と呼ばれており、山梨百名山及び秀麗富嶽十二景に選定されている。 百蔵山と扇山は、JR中央本線を使用することで無駄なく縦走することが出来る。 中央自動車道や大月市内から眺めるこの二座は、実に大らかなどっしりとした山容をしており好展望の頂を有する。 アクセスの良さも手伝って、その人気は高い。 また、同日の午前中には「雁ヶ腹摺山」へ登っており、その帰り道に思いつきで立ち寄ったためにあまり時間が無く最短ルートのピストンとなった。 故に、扇山の魅力を正しくお伝えできていない点をご容赦いただきたい。 大月市内に入れば否応なしに目に飛び込んでくるその山容は、常に登山者達の登頂意欲を掻き立ててきたのではないだろうか。 登山道は「梨の木平扇山登山口BS」から付けられており、目の前には僅かながらの駐車場もある。 CTは83分である。 20分程歩くと水場がある。 登山道や林の雰囲気、水場の有無等々、お隣りの百蔵山とそっくりなんだなと思いながら標高を上げて行く。 しかし午後の光の中で見ることのできた富士山は、既に雲と同化してしまっていた。 標高差の割にキツく感じたのはそのためであろうか。 この分岐を左手に進めば百蔵山だ。 緩やかな明るく広い尾根をのんびりと進む。 53分での到着となった。 山頂は広く、週末などには賑やかな時間が過ぎて行くのであろう。 しかしこの日は誰にも会うことは無く、すっかり背景と同化してしまった富士山に、より一層物寂しくさせられた。 CTは50分である。 15:04、下山完了。 登山道、広い山頂の風景、これら全てがお隣りの百蔵山に良く似ている。 百蔵山へも同じように最短ルートをピストンしており、その時も、富士の姿はぼやけた残念なものだった。 しかしあちらにはキラキラとした楽しい思い出が残っている。 やはり山の魅力は「山」そのものだけには留まらないのであろう。 季節・天候・体調・ルートは無論のこと、共に登った仲間との時間も山の大切な一部となる。 この二座については、気の合う友人とお喋りを楽しみながら登ると良い。 そして素晴らしい富士の姿に感嘆の声をあげるのが、この山の正しい登り方なのではないだろうか。 いつの日か、天候に恵まれた日にルートを変え、友人と再訪してみたいと考えている扇山である。
by yama-nobori
| 2016-05-09 20:09
| 登山 2016
|
Comments(0)
|
最新の記事
検索
記事ランキング
カテゴリ
全体 登山 2017 登山 2016 登山 2015 八ヶ岳 写真 ギア 日常 キャンプ 南アルプス 北アルプス 中央アルプス 丹沢山系 登山 2014 登山 2018 登山 2019 信州百名山 登山 2020 未分類 タグ
以前の記事
2020年 07月 2020年 06月 2020年 02月 2019年 08月 2019年 07月 2019年 06月 2019年 04月 2019年 03月 2019年 02月 2019年 01月 2018年 12月 2018年 11月 2018年 10月 2018年 09月 2018年 08月 2018年 07月 2018年 06月 2018年 05月 2018年 04月 2018年 03月 2018年 02月 2018年 01月 2017年 12月 2017年 11月 2017年 10月 2017年 09月 2017年 08月 2017年 07月 2017年 06月 2017年 05月 2017年 04月 2017年 03月 2017年 02月 2017年 01月 2016年 12月 2016年 11月 2016年 10月 2016年 09月 2016年 08月 2016年 07月 2016年 06月 2016年 05月 2016年 04月 2016年 03月 2016年 02月 2016年 01月 2015年 12月 2015年 11月 2015年 10月 2015年 09月 2015年 08月 2015年 07月 2015年 06月 2015年 05月 2015年 04月 2015年 03月 2015年 02月 2015年 01月 2014年 12月 2014年 11月 2014年 10月 2014年 09月 2014年 08月 2014年 07月 2014年 06月 2014年 05月 最新のトラックバック
ブログパーツ
ブログジャンル
|
ファン申請 |
||