天子山地(てんしさんち)は、山梨・静岡県境を南北に走る長さ23kmの山地。またの名を天守山地(てんしゅさんち)という。 富士山西麓の前山をなし、御坂山地の南西に位置しているこの天子山地には、最高峰の毛無山(1964m)をはじめ雨ヶ岳・天子ヶ岳などが連なる。東麓には朝霧高原、西は富士川左岸まで達する長大な山地である。 観光地で例えるならば、「白糸の滝」から「本栖湖」までを指すといえばわかりやすいであろうか。 ちなみに、国内に26座もある同名山の最高峰は、この天子山地の「毛無山」である。 今回は、本栖湖からこの「毛無山」までを縦走してみようと軽い気持ちで歩き出し、しっぺ返しをくらった、とほほなレポをお届けしたいと思います。 前日の夕方テレビに映った富士山があまりに綺麗だったので、その景観を楽しめる山に登りたくなった。 今回の縦走で最初に目指すのは「竜ヶ岳」(1481m)である。 この竜ヶ岳には、登山を始める30年程前、本栖湖でキャンプを楽しんだついでに登った記憶があった。 そんなこともあり、高尾山よりお手軽な山のイメージが頭の中にできていた。 後に目指す「毛無山」(1964m)もたいした標高ではなく、距離にしても一周17kmに満たない短い縦走である。 起点となる本栖湖、下山口である朝霧高原周辺の土地勘も十分に持ち合わせている。 うん、竜ヶ岳~雨ヶ岳~毛無山周回の夏道CTは11時間程度だから、まあ70%で8.0hってところかな。 バスの時刻表だけ調べておけば楽勝だね。 朝、自宅を04:30にスタートし、「県営本栖湖駐車場」に到着、準備を終え歩き出したのが06:00。 富士五湖の内、自宅から最も遠い本栖湖でさえこの時間に歩き出せるのだから、このエリアはアクセスが良く大変都合が良い。 意図せずに飛び込んでくる富士山の近景には、いつも「はっ」とさせられる。 普段感覚的にもっている山のスケール感より、遥かに、圧倒的にでかいのである。 見慣れてくるまでは不気味でさえある。 ほどなくしてゲートが現れ、これを越えるといよいよ登山道となる。 緩やかな斜度の登山道をつづら折りに登っていく。 竜ヶ岳までのCTは2.5hである。 まあ前回は雪では無かったし、「登山なんて疲れることやる奴の気が知れないぜ」という、ある意味歳相応に正しい尖ったお年頃だったのだから仕方あるまい・・・。 すると木々の向こうになにやら白い峰々が見えている。 げ、、、、白峰三山じゃないか。 しかも徐々にモルゲンロートに燃え始めているのが分かる。 う、、、、もっと早くに出発すれば良かったよ・・・。 この後登山道は向きを変え、その姿を隠してしまった。 白峰三山はあの真後ろにある。 山頂からその姿を眺めることは出来るんだろうか。 それと同時に視界が開け、朝霧高原に浮かぶ富士山が姿を現す。 なんて美しい裾野を引く山であろうか。 しかし少々早すぎた。 見晴らし台から先に視界を遮るものは無さそうなのでそのまま進むことにした。 人気の山なのであろう、トレースはバッチリ付けられており、ツボ足で問題なかった。 さてこの竜ヶ岳、12月3日頃〜1月9日頃にはダイヤモンド富士を見ることが出来ることで有名である。 この頃になると、テレビでも盛んに放送されるので記憶されている方も多いことであろう。 元日には登山渋滞が起きるというから驚きだ。 しかしこの竜ヶ岳、本当に有名なものは別にある。 おそらく日本全国の子供から大人まで、この竜ヶ岳を見たことの無い人はまずいない。 とは言っても一部分だけなのではあるのだが・・・。 この話の続きは記事の最後でご紹介させて頂くことにする。 空気も澄んでいて遠方の山々まで良く見渡せる。 尚更、白峰三山のモルゲンロートが見たかった・・・。 竜ヶ岳の山頂に展望はあるんだろうか。 スピードが上がる。 見えたっ!! 完全に視界が開けそうだ。 1.0h程CTを巻くことが出来た。 素晴らしい展望台じゃないか。 本栖湖キャンプ場辺りに車を停めることができれば(この日は除雪されていなかった)、1時間もあれば登ることが出来るこの竜ヶ岳、人気があるはずだ。 でも私が釘付けになったのは富士山よりこちら側。 その更に左方向に続く白峰南嶺が実に見事だ。 盆地を挟んで八ヶ岳も良く見ることが出来た。 竜ヶ岳、素晴らしい展望じゃないか。 次回は三脚を担いで撮影山行に訪れてみよう。 月明かりで歩くのも悪く無さそうだ。 富士山の右側には伊豆半島。 こちら側の斜面は雪が少ないですね。 左側には富士山の側火山である大室山の向こうに、白い丹沢山塊が良く見えていました。 無理して毛無山まで進まなくて本当に良かった。 未だにちょっともやもやとしています。 いつの日か、あの稜線をつなげて天子山地を全山縦走してやるんだ!! 但し、次はちゃんと計画をたてますけれど。。。
by yama-nobori
| 2016-02-01 12:50
| 登山 2016
|
Comments(2)
Commented
at 2016-02-04 20:41
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ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented
by
yama-nobori at 2016-02-05 08:37
> PPK_Japanさん、おはようございます!
遊びにいらしていただき恐縮です。 ブログも書かれていらっしゃるんですね! 素晴らしいお写真の数々(^^) ゆっくり読まさせて頂きます。 トレースありがとうございました!!
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