おっさん2人で行く残雪の甲武信ヶ岳 2015.04.04(土)



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甲武信ヶ岳(こぶしがたけ)は、山梨県・埼玉県・長野県の3県の境にある標高2,475mの日本百名山の一つ。

甲州(山梨県)、武州(埼玉県)、信州(長野県)の境にあるのでこの名になっているとされる説が有名だが、山容が拳のように見えるからという説もある。
千曲川(新潟県に入ると信濃川)、荒川、笛吹川(釜無川と合流し富士川となる)の水源の地ともなっている。

この週末はどの山域も天候がハッキリせず、遠出するにはコスパがよろしくない。
しかし家に引きこもっているのは精神衛生上、極めて極めてよろしくない。

近場で比較的しっかりした距離の歩くことの出来る山はないかと考え始めたところでI氏を思い出した。
I氏は日本百名山ハンターである。
甲武信ヶ岳は未踏か?興味はあるか?と尋ねたところ「ぜひ!」と快諾が得られたのでおっさん2人で残雪の甲武信ヶ岳を目指すこととなった。






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甲武信ヶ岳へは、長野県川上村の毛木平から登るルートと、山梨県山梨市の西沢渓谷から登るルートが一般的である。
変態の喜びそうな、ほぼ廃道に近い縦走コースなどもあるがそれはまたの機会にご紹介出来ればと思う。





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今回は、山梨県を代表する景勝地の一つ「西沢渓谷」を起点とするルートを使用した。
新緑や紅葉の時期にはごった返すこの西沢渓谷も、この時期訪れるものは極々僅かである。
駐車場には一番乗りであった。

尚、今回はI氏に自宅近くまで車でお迎えに来て頂いた。
こんなスタイルでの登山は初めてなので準備に少々戸惑ったが、とっても楽をさせて頂きました。
I氏よ、ありがとう!!




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今回のルートは、危険箇所はないものの休憩無し夏道CTで10時間近くの長丁場、標高差は1300m。
気温5℃、5:45、曇天の西沢渓谷入り口(標高1100m)をスタートします。




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ゆっくり行きましょう(^^)
よろしく!




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20分程林道を歩くと甲武信ヶ岳への登山口が現れます。
甲武信ヶ岳への登山口は2つあり、こちらは「近丸新道」の入り口。

我々は「徳ちゃん新道」から登るため、ここはスルーします。
下山はここから降りてくる予定です。




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こちらが「徳ちゃん新道」の入り口です。
徳ちゃんとは、甲武信小屋のご主人である山中徳治氏のこと。
この道を付けた徳ちゃんに敬意を表し、私は毎回こちらから登ることとしています。





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取り付きからすぐに急登が続き、時折平坦な尾根道となります。
基本的に木賊山(とくさやま)まで視界の開ける場所は無く、男らしい登りが続きます。
この日は気温が高い為、暑がりな私は大汗をかき続けました。




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I氏はカメラに目ざとく、すぐにポーズを取ります。しかもつまらない
下のような自然体のI氏をフォーカスするのが実に難しい・・・(^^;




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標高1700mあたりから雪とアイスが現れますが、まだしばらくはツボ足で進みました。

この辺りまでくるとアズマシャクナゲが植生を始めます。
5月末からはこの石楠花がトンネルとなり、それ見たさの登山者が多くやってくるようになります。




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変なポーズを決めるI氏を無視して先へ進みます。





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標高1869mで、近丸新道と徳ちゃん新道が合流します。
この後は戸渡尾根に乗り、次の目標地点である木賊山(とくさやま)を目指します。
ここからが急登本番となります。





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頻繁にアイスが出現するようになった為、チェーンスパイクを装着します。
岩場にのる場面も多いので、4本・6本などの不安定なものよりは簡易アイゼンがお薦めです。





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あと数ヶ月もすれば歓声の上がるであろう石楠花のトンネルも、この日は濡れているし視界を遮るしで、ただの邪魔者でしかありません(^^;




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そうそう、私はこの甲武信ヶ岳とは実に相性が悪く、一度もガスが抜けたことがありません。
快晴予報の時でさえ、山頂からの景色はいつも真っ白です(^^;
さて今回は・・・




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隙あり!(笑)
しかし調子も良さそうでなによりです(^^)





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標高2200mを越えたあたりからは雪の踏み抜きが始まります。
気を抜くと太ももまで落ちるので要注意です。




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気温は2℃。
この辺りまでくると尾根にもそよ風が吹き始め、快適に標高を上げることが出来ました。





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邪魔な被写体を無視し美しい樹林帯を進んでいきます。
まあこの登山道、この時期は特に、樹林以外に見るべきものはないんですけどね。





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この崩落地を超えれば、木賊山まではあと少し。





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さあ、そろそろ木賊山の山頂です。
日も差し始めて良い感じです(^^)





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木賊山(2496m)に到着です。
山頂標はご覧の通り埋もれています。





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依頼があったのでこのような写真を撮りましたが、彼は一体何を表現したかったのでしょうか・・・





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ちなみにこれが数年前に撮影した同じ場所です。
うーん、この日もガスってますな(^^;





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木賊山からは一度大きく標高を下げます。
するとこのあたりで目指す甲武信ヶ岳が見えるはずですが・・・またか(笑)





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更に一度樹林帯に入り再び崩落地に出ると・・・薄っすらと甲武信ヶ岳の陵線が確認出来ました。
ここからの甲武信ヶ岳はかっこいいんだけどなぁ。

この右下の樹林帯に徳ちゃんの経営する甲武信小屋があります。





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味のある素晴らしい小屋です。
テン場も綺麗な状態ですね(^^)




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数年前に訪れた時、「もう冬季小屋開放はしない」とおっしゃっていた徳ちゃんですが、施錠はされておらず小屋内部に入ることが出来ました。
流石は男前の徳ちゃんですなぁ(^^)




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小屋の裏手から甲武信ヶ岳山頂まではCT20分の急登となります。

最後の登りに取り掛かろうとした時、I氏から「後ろから2名の話し声がしますよー」と声が掛かりました。
実はこの日の甲武信ヶ岳は我々が最初のパーティーで登って来ていました。

私の負けず嫌いスイッチが入った瞬間です。
「すまんI氏、ちょいと飛ばすわ」と心でつぶやき暴走モードとなりました(笑)





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ここまで来ればもう山頂は目の前。





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暴走モードから15分後、めでたく本日の第一登頂者となりました(^^)
大人げない(^^;





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ザックを下ろし、Facebookに「なう」をしてビールを冷やしI氏を待ちます。
この日の私は異常な程体調がよく、全行程で水を一口含んだ程度で楽々と登れてしまいまいました。






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そしてI氏も無事登頂を果たします!
百名山ゲットおめでとう!!





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甲武信ヶ岳の登頂記念バッチをI氏にプレゼント(^^)

実はこのバッチ、かなり昔に徳ちゃんから何個か頂いたものの一つです。
※この時期甲武信ヶ岳小屋は営業していませんので購入不可です。
 在庫切れの場合は徳ちゃんにお願いすれば後日郵送してくれます。




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ビールが美味しいねぇ!
I氏もなかり調子が良かったようですよ(^^)







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この後、山頂で1時間程まったりとした時間を過ごします。
上空に青空の広がる場面もありましたが、結局ガスが抜けたのはこの一瞬だけでした。





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この日、甲武信ヶ岳にいたのは我々を含めた4パーティーのみ。
静かな甲武信ヶ岳を楽しみたいなら、まだ比較的踏み抜きの少ないこの時期もお勧めです(^^)





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さて、当たり前ですが木賊山へは登り返しとなります。
これがなかなかにキツイ。





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でもまあこのくらいの事をする余裕はあるみたいなので無視します(笑)





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下山は近丸新道(左側)へ向かいます。





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下り始めはかなり荒れた急坂です。





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途中、黒金山や広瀬湖などが見えてきました。
しかし振り返っても甲武信ヶ岳方面はガスの中・・・。





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少しうるさい石楠花トンネルを通過したり、水晶の散らばる林道を沢に向かって歩き続けます。
この頃になるとトレイルはふかふかで大変歩きやすいものへと変わります。
膝に負荷がかからないよう、下山には近丸新道を利用するのが私からのお勧めです。




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沢に下り、美味しい水を飲みました。
私は顔と頭を洗ってリフレシュ!!
気持ち良かったなぁ(^^)




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この後は、沢を渡渉して昔のトロッコ道に沿って下山を行います。




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これは三富鉱山の珪石を運び出していた軌道です。
動力は馬であったとか?
1963(昭和38)まで利用されていたようです。





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I氏がローアングルで撮影していたので私も真似して見ましたが、、、上手く撮れない(^^;
彼はどんな写真を撮ったんだろうか?





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年々崩落が進んでおりますなぁ。




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さてさて、鶏冠山(2115m)が見えてくれば近丸新道も終わりを迎えます。
目の前の尾根が往路で使用した徳ちゃん新道です。




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ゴール!!!

十分明るいうちに下山することが出来ました(^^)
たくさん休憩を取りましたが、それを含めてもCT程度で歩けたのではないでしょうか?
ガスガスの眺望以外は上出来な一日でした!





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さあ、温泉にでも入って帰りましょう!




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温泉に向かう途中、ふと思い出したことがありました。
「慈雲寺いと桜」です。
このことをI氏に話すと立ち寄ってくれると言ってくれました。
正直、登山よりテンションが上りました(笑)

慈雲寺は「樋口一葉」縁の地でも有ります。
一葉の両親はこの土地の出身なのです。

境内には樋口一葉女史文学碑が建てられています。




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曇り空だったのが少々残念ではありましたが、それはそれは見事な「いと桜」です。




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ずっと訪れてみたい場所だったので嬉しかったなー。
I氏よありがとう!




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このあとは、山梨一と言われる泉質をもつ「はやぶさ温泉」に立ち寄りました。
贅沢な源泉がざばざばと湯船に投入され続けており、全ての蛇口のお湯が飲用可能です。
ぬるめのお湯でいつまでも入っていられます(^^)

以前は国道140号線から丸見え状態でしたが、ついたてが建てられていました(笑)




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温泉の後は山で消費したカロリーを完全に取り戻します(笑)
いやー食った食った(^^)

その後はI氏に自宅まで送り届けていただきました。
睡眠不足の中、運転してくれたI氏に感謝です!
また楽しいやつをやりましょう(^^)/

さて、今回も全く眺望の得られなかった甲武信ヶ岳ですが、本来なら山頂からは百名山の内の43座を見ることができるのだそうです。
その日が来るのはいつの日か・・・。

長い樹林帯でいつもキツイだけのこの甲武信ヶ岳ですが、何故が何度も登りたくなり魅力ある山です。
次回は毛木平から登ってみようかな。




おしまい。

今回も最後までお読み頂きまして、大変ありがとうございました。


↓励みになりますので、よろしかったら『ぽち』っとお願い致します(^^)/


by yama-nobori | 2015-04-05 14:45 | 登山 2015 | Comments(2)
Commented by sugishoo at 2015-04-05 21:41
こんばんは、ゆたかさん
コブシとはなかなか読めませんが、甲州・武州・信州の県境で納得です。(埼玉が武州とは知りませんでしたが)
日本百名山なるからには眺望も素晴らしい所かと思いますが、今回はチョット残念でしたね。
I氏は照れやさんか、カメラ目線でいろんなポーズが出ますね、しばらく筋肉美の◯さんのポーズ見てませんね?
Commented by yama-nobori at 2015-04-07 14:12
sugishooさん、こんにちは!

そうなんですよね、展望はなかなかもものらしいですから、次回は別ルートから青空狙いで登ってみます。
ガツンとした登りで好きなんですよ。
あと徳ちゃんの特製カレーを食べたいんです(^^)

最近は平日動けるようになったのでメンバーが変わりつつありますねぇ。
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