残雪の鳳凰山テント泊山行① 2015.03.27(金)~28(土)


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鳳凰山(ほうおうざん)は南アルプス北東部にある「地蔵岳」「観音岳」「薬師岳」の三山からなり、鳳凰三山と呼ばれることも多い日本百名山の1座です。

鳳凰山には数々の思い出があり、今回のルートには特に強い思い入れがあります。
今回はそんな鳳凰山にK嬢と共に登って参りました(^^)






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今回のルートは夜叉神峠登山口 (1380m) から往復するポピュラーなコースです。
しかしながら距離が長い上に標高差はなかなかのものです。

厳冬期にこのルートを使用し雪に阻まれ、過去何度か敗退した経験があります。
この経験のおかげでビバークそのものの楽しみを覚え、「積雪期に眺めの良い所でテン泊さえできればいいや」という、山頂を目指さない新しいスタイルが確立したルートでもあります(^^;




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快晴の中、K嬢と共に「行けるところまで進んでテン泊」を楽しむ為、夜叉神峠登山口を7:30にスタートしました(^^)





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厳冬期にはとても厳しい夜叉神峠までの道も、この時期ともなれば気持ちのよい夏道歩きとなります。




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気温は1℃、標高が上がるにつれ雪が出てきました。
凍結箇所もあるのでチェーンスパイクなどの簡易アイゼンが有効です。




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スタートから1時間、ここまでCT通りに進んで来ました。

登山を始めたばかりの若かりし頃、情けないことにこの夜叉神峠までのつづら折りで体力が切れ、夜叉神峠小屋に泊まった経験があります(^^;
そんなわけで、今でもトラウマになっているのがこの最初の1時間の上りです。
そこをひょいひょい登ってしまう経験の浅そうな登山者を見ると、素直に「すごいなぁ~」と思うわけであります。





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そして夜叉神峠(1770m)に到着!
予想通りの素晴らしい展望です!
右から北岳・間ノ岳・農鳥岳、いわゆる白峰三山が輝きます(^^)




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そしてこちらが、遠い昔、大変お世話になった夜叉神峠小屋。
登山開始から1時間で動けなくなった情けない私に素泊まりの場を提供して下さいました。
翌日には身の丈にあった荷物にした方が良いと、この先の小屋泊まりを提案して下さり、不要な荷物を下山時まで預かって頂きました。
夜には宿泊された方々と花火を楽しみ、生まれて初めてハッキリと天の川を見た思い出の場所です。
※冬季営業行われておりません。




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K嬢のリクエストもあったので、恥ずかしながら当時の写真を載せてみます(^^;
当時はネットなどもなく情報の少ない時代でした。
そもそも情報を求めようともしていなかったので全くの普段着です。
というよりジャージとTシャツです。
速乾性のシャツなんて知識も無いので汗だくです(笑)





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そんなヘタれな私でしたが20年以上が経った今、本日の総重量は32kg。
その重量の大部分がお酒や撮影道具などの「欲望」です(笑)

当時よりすっかり体力の無くなったはずのおっさんではありますが、そんな欲望を背負えるまでにはなりました。
山登りって、つくづく歩き方なんだと思います。はい。

まずは手前の山、「大崖頭山」を巻いて先に進みます。




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なかなかの斜度があり汗が吹き出しますが大変美しい大好きな登山道が続きます。





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スタートから3時間後の10:30、杖立峠に到着です。
厳冬期などでここまでにトレースが無い場合、風の影響が無いこの地点でビバークする方が多くあります。





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しかしこの日はトレースもバッチリ!
ご覧通りの快晴です(^^)
この先に待っている素晴らしいであろう展望を楽しみに歩を進めます。




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美しい樹林帯をしばらく進みます。
すると待っているのが・・・・




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火事場跡 (2309m)の大展望です!




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ここは私の1番のお気に入りの場所で、この先にある南御室小屋まで進まずこの地にテントを張ることが多いのです。
その後は軽荷で山頂ピストンを行うベースキャンプ型のアタックパターンですね。

しかし3年前には、3日間かけての地蔵岳までのピストンを準備をしていましたが、この場所から一歩も動かず読書してお酒を飲んで満足し下山しました(笑)
まあそのくらい大好きな白峰三山の鑑賞用テン場です。





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こちらも同じ場所での大昔の写真。
なんと自撮りに挑戦していました(笑)
あ、眼鏡かけてないね(^^;





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この日も積雪・体力状態によってはここにベースを構えるつもりでしたが夏道と変わらぬハイペースだった為、先を目指しました。





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この日は春霞も無く、素晴らしい展望です(^^)




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この日は誰にも会うことは無いかな?と思っていましたが、南御室小屋のご主人とスタッフさんがボッカされていました。
お久しぶりだったので少し立場話し(^^)





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火事場跡からは地味な登りが続きます。
ここは頑張りどころです。





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そして、12:45、苺平に到着です。
苺平を示すケルンは雪に埋没しています。
しかし、何故ここは苺平というのでしょう?
どの季節においても一度だって見たことないんですが?(^^;

ちなみに甘利山から千頭星山を経由するマイナールートはここに合流します。
体力に自信のある方は試されると良いでしょう。
私はもう二度と使いませんが(笑)




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次に目指すのは南御室小屋です。
ここにはテント場があり、場所さえ知っていれば厳冬期でも枯れることの無い水場が存在しています。
個人的には南アルプスで一番美味しい水では無いかと思っているのですが・・・?

苺平から南御室小屋まではなだらかに標高を下げていきます。





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大好きな登山道。
この名物看板を超えればあと少し。




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長い樹林帯の中で、唯一展望が開け金峰山が望める場所があります。
南御室小屋のテント場まで下りきらず、ここにテントをはると携帯も通じやすくてお薦めであったりします。





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13:10、かなり順調なペースで南御室小屋(2420m)に到着です。
テン場には1張りのテントもありません。





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本来ならここでテントを張るのが普通ですが、天候・体力共に問題はありません。
よって、ちょっと欲張ることとしました(^^)

でもその前に、南アルプス1の水を飲んで大休止。




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ありがたいことに水場が掘り出してありました。
やっぱり美味しいなぁ(^^)/




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この先へはこのコース最大の斜度を南御室小屋の裏手から登ります。




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とは言っても急登は長くは続かずK嬢も一安心(^^)
調子良さそうだね~。




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さあ、そろそろご褒美のもらえる頃だ(^^)




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うほっ!




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北岳が近い!!
木々の丈が低くなり、巨岩が見え始めると稜線は間近です。




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そしていよいよ「その時」がやってきます(^^)/





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うわ~!!
雲ひとつ無い青空に白根三山はもとより深南部までが!!
またしても泣いてしまいました(笑)←お前何度登ってるんだ?





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振り返れば甲府盆地が広がり。





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行く手には目指す薬師岳がすぐそこに。





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いいね~。




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さあ、あと少し頑張ろう!
砂払岳 (2740m)を後にします。





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鳳凰山特有の白砂青松の世界が広がり素晴らしい開放感!!
二人だけの鳳凰山です(^^)




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目の前が薬師岳のシンボルです。
そしてその直下には薬師岳小屋 (2720m)があるはずなのですが・・・。





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雪に埋没しております(笑)




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20年以上前の夏山写真で恐縮ですが(冬季登山ばかりなので私にとっては貴重な夏風景なんです)、こんな小屋が埋まっています。





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屋根が少し見えているだけだねぇ。





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さあ、あと少しだ!!




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15:50、重たいテン泊装備を背負い、薬師岳 (2780m)に到着です!
K嬢よく頑張りました(^^)





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実に気持ちの良い山頂です。
さあて、今夜のお宿はどこに建てようか?





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八ヶ岳と北アを眺めるのもよし、観音岳・仙丈ヶ岳・白峰三山や富士山もいいなぁ。
夜になれば甲府盆地の夜景や星空だって素晴らしいだろう。





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よし!
最高のご来光が眺められそうな、あのシンボルに建てちゃおう!(^^)





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冷蔵庫も近くにあって便利です。





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お、水作りも慣れて来たねぇ(^^)

私はテントの補強を行います。
地面が雪ではなく砂地なので整地が簡単でした。






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やるべきことを終え、至福時間の始まりです(^^)





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比較的風も穏やかで、気温は-8℃。
大好きな山々を眺められる幸せな時間が流れていきます。





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パスタを食べて、ホットワインでぬくぬく(^^)
頑張った甲斐があったねぇ。





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我が家の玄関先の景色、ちょっと贅沢だと思いません?




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そしてこれからこそが、私の楽しみにしていた時間の始まりなのです。






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太陽が姿を隠すと・・・・





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眼下に甲府盆地の夜景が瞬き始めます。
あまり人口光には興味の無い私ですが、この光は息を呑むような美しさです。






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こんなに明るい月が出ていましたし、三脚が無かったので満足いく写真は撮れませんでした。
それでも1時間くらいは悪戦苦闘してたかな?

途中からは写真を撮ることを諦め、幻想的な月夜の薬師岳山頂を目に焼き付けました。





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月夜に北岳が浮かびます。





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仙丈ヶ岳と観音岳。





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今年もあの陵線を歩けるだろうか。
流れ星もたくさん流れていましたよ(^^)





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さあ、そろそろ寝て明日のご来光に備えなきゃ!
明日も楽しい一日になりますように・・・。

おやすみなさい(^^)/
第二部へと続きます(ここをクリック)




今回も最後までお読み頂きまして、大変ありがとうございました。


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by yama-nobori | 2015-03-31 22:16 | 登山 2015 | Comments(2)
Commented by sugishoo at 2015-04-01 14:17
こんにちは、ゆたかさん
お二人ともに相当の荷物ですが、アルコール類で10Kは減量出来るんでは?
終始バックが青空で白鳳三山と並行している事が良く解ります。
Commented by yama-nobori at 2015-04-01 14:58
sugishooさん、こんにちは!

山でのアルコールも登山の楽しみになっています。
小屋が営業していないこの時期は他の何かを削ってでも担ぎ上げます(笑)
今回は晴天に恵まれ大変楽しい山行となりました(^^)
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