風雪の唐松岳 2015.03.14(土)~15(日)


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標高2696mの唐松岳は、後立山連峰のほぼ中央に位置し、白馬岳と鹿島槍ヶ岳を結ぶ中間地点にあります。
頂からの見晴らしは素晴らしく、山頂周辺には雷鳥が数多く生息し、アルペンムードを盛り上げてくれます。

ゴンドラとリフトを乗り継ぐことでアプローチが容易になることから、無理なく山頂に立てる、北アルプスの入門の山として多くの人達に親しまれています。
しかし、これは気象条件の整った残雪期、及び、夏山シーズンでのお話です。
私は毎年この時期の唐松岳に登っていますが、今回ほど積雪の多かった年はありませんでしたし、これほど厳しい登山になるとは思ってもみませんでした。






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前入りの為、「八方の湯」に併設れている無料第二駐車場を目指します。
安曇野IC(旧豊科)を下り、穂高駅を越えたあたりから雪が降り始め、白馬に近づくにつれて大雪となりました。
途中何度かスタックしながら駐車場へ車を滑り込ませます。
ゴンドラまでは徒歩10分程度と少々離れてはいますが、近くにコンビニもあり、無料の足湯や快適なトイレがあるのでお勧めです。

翌日の天気予報はまずまず。
久しぶりの唐松岳に心が踊ります(^^)





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朝外に出てみると、五竜や白馬が良く見えています(^^)
今日はどんな景色が見られるだろう。
真っ白な雷鳥にも逢えるだろうか。




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今回のお仲間はこちらのお二人。
I氏とA嬢です。

A嬢はこの冬の唐松岳に登ることを夢見て、冬山を始めました。
やっと願いの叶う時がやってきたのです(^^)





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この日、八方スキー場ではスキーの大会が行われます。
混雑が予想されたため少し早めにゴンドラ「アダム」のチケット売り場にやってきました。
しかし、ご覧の通りガラガラ。
到着したのは6:50、先頭で並びます。




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チケット販売は7:10から。
夏場はゴンドラ+リフトの「通し券」が購入可能ですが、冬季はゴンドラのみ。
リフトは都度購入することとなります。




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インフォメーションの天気予報は晴れ。
気温も低くは無く素晴らしい山行の予感です(^^)





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定刻通りゴンドラに乗り、兎平に到着。
ここから更にアルペンクワッドリフトに乗り換えます。
※パトロールが行われており15分程待たされることとなりました。




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黒菱平に到着。
更にグラートクワッドリフトに乗り継ぎます。
※ここでもパトロールが行われており15分待ちでした




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下のインフォメーションで見た予報より遥かに気温が下がっています(-10℃)。
また、青空のはずでしたがどんより。
まあ午後の方が良くなる予報だし、大丈夫かな?




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8:35、標高1800mの八方池山荘に到着!




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ここから唐松岳までは標高差800mの行程です。
8:50、スタート!
さあ楽しみましょう!





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右手には白馬三山がちらほら。
早くガスが抜けるといいな~。




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それにしても凄い積雪量です。
唐松岳でここまでの雪は初めてです。
先行している登山者がいなかったので、八方池山荘出発直後からスノーシューでも膝上ラッセルを強いられました。





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テン泊の時、何度か風よけで利用しているトイレです。
ここまで埋没しているとは驚きました。




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一番楽なあたりでもこのくらい沈みます。
スノーシューを持たないツボ足の登山者は、僅か八方池までで敗退となったようです。




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出発から1時間、2035mの八方ケルン通過。




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楽しそうでなにより!




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しかし、どうもガスの切れが良くありません。
ほんとに晴れるのかなぁ?




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八方池にある第三ケルンが見えてきました。




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6-7月になれば雪割草の咲き乱れる美しい場所です。
鏡のような八方池に写る白馬三山をまた見に来ようと思っています(^^)





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ハイキングは八方池までで終わり。
ここからは本格的な冬山登山となります。
雪質が変わり気を抜くと腰まで落ちるようになりしまた。
スノーシューを引き抜くたびに体力を消耗します。




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他に登山者はいません。
二人も元気で調子が良さそうです(^^)

お願い・・・少しでいいからラッセル代わって(^^;
とは言い出せずに頑張る私。




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それにしてもガスが抜けません。
この時点、風は穏やか。
風の予報は正しいようです。




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丸山へ向けての急登を登ります。




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標高2430m、丸山ケルン。
この時点で12:00。

山頂までの標高差は266m、既に難所も越えこの先は雪質が締まり歩きやすくなります。
二人のモチベーションも高く、山頂を目指したいとのこと。
当初13:00に山頂に立ち16:30の下り最終リフトで日帰りする予定でしたが、一応保険のつもりで八方池山荘への宿泊を予約しました。
これで時間の制約が無くなりました。




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うん、大丈夫そうだね。
空も少し明るくなりガスが抜けるかも?と思いました。




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リッジになる陵線手前の岩場は完全に埋没。
少し先行して慎重にトレースを付けます。

それにしても気温が低いな・・・




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雪質も安定し、思った以上に楽に通過することが出来て一安心。





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そして、唐松山荘の上部に到着しました。
ここから山頂まではわずかに20分。
荷物をデポし軽荷で最終アタックに入ります。





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ところが歩き始めて早々に烈風が吹き荒れ始めました。
立っているのがやっとなレベルでしたから25m/sはあったはずです。



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山頂直下50mあたりだったと思われますが敗退を決めました。





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それにしても凄い風です。
視界も無くなりルートも不明瞭。
自分たちでつけたトレースは完全にロストしています。




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体感温度は-40℃です。
一刻も早く標高を下げる必要がありました。
ルートは外れますが、少しでも風を遮ることが出来る斜面を選択します。





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そして、ようやくガスが抜けてきました。
GPSと、うっすら見える陵線を頼りにとにかく標高を下げます。
ルートを外しているため、時間がかなりかかっています。





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するとようやくガスが切れました。
この日、はじめて見ることの出来た青空です。




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山岳部のテントが見えます。
周辺数カ所にテントと雪洞が設置してありました。




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ここまでずっとルーファイと一人ラッセル・・・、流石にバテました。。。
とうとう手を使わないと足が上がらなくなり、何度かA嬢に助けてもらいます。




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振り返ると丸山が見えます。
難所は越えましたが、距離はまだかなりあります。
頑張らないと。。。




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頑張れ!




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日没まであと僅か。
しかし幸いにして風は穏やかになりつつありました。





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ようやく目指す八方池山荘が見えてきました・・・。

この後、夕食を食べお風呂に入ります。
疲れきっていましたが、頭だけは冴えていてなかなか寝付くことが出来ません。

翌朝は何もしたくない。
ゆっくり寝てから帰ろうと考えていましたが、同室された山岳フォトグラファーの方が明日は間違いなく良い天気だから早起きして景色を楽しんだほうがいいと薦めて下さったので早起きすることとしました。




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八方池山荘を出ると、鹿島槍ヶ岳と遠見尾根がクッキリ。




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小屋の裏手に向かうと、白馬三山のモルゲンを狙ったカメラマンがたくさんいらっしゃいました。




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A嬢が五竜の見えるところまで登りたいというので、少し標高を上げることにしました。





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美しいご来光です。
浅間山と四阿山が印象的。





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五竜が見えました。




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振り返れば白馬三山。




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そして登頂出来なかった唐松岳と、不帰キレット。




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八ヶ岳も浮かび、見飽きることのない景色を楽しみます。




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五竜と鹿島槍ヶ岳。





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いつも変なポーズだなぁ(^^;




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さらば唐松岳!
また出直します。




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さあ、朝ごはんだ!




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山盛り3杯(^^)




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さあ、下山しましょう。




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悲しいくらいの素晴らしいお天気です。
一日ずれていれば、登山者も多いから登れていたでしょうね。





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A嬢に唐松岳を踏ませてあげたかった・・・(T_T)
でも晴れていなきゃ楽しくないね。





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I氏、これからもよろしくね(^^)





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準備万端にして出直そう。





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駐車場に戻ると、I氏が誕生日プレゼントをくれました。
美味しいコーヒーとケーキです(^^)
ちょっと感動しちゃった。

本当にありがとうございました!!




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温泉に入った後は、I氏お薦めの私には場違いなオーベルジュ「マダム ユキモク」さんへ。




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mont-bellですが、ドレスコードはOKですか?(^^;
それと、できれば箸で食べたいんですが・・・。





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感想・・・うまい!(笑)




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さて、今回は数多くの課題が残る山行レポとなりました。
天気や風に対する先入観を捨て、その場その場で正しく判断すること。
装備や体力不足など、数多くの準備不足と予知能力の欠如がありました。

今回A嬢はかなり厳しい経験をしたので、雪山が嫌になったかと思っていたらまた挑戦したいと連絡がありました。
嬉しかったなぁ・・・。

というわけで、やるべきことを整えます。
そしたらまた、みんなで一緒に挑戦しましょう!!



おしまい。

今回も最後までお読み頂きまして、大変ありがとうございました。


↓励みになりますので、よろしかったら『ぽち』っとお願い致します(^^)/


by yama-nobori | 2015-03-16 12:16 | 登山 2015 | Comments(8)
Commented by sugishoo at 2015-03-16 21:32
こんばんは、ゆたかさん
私が冬の雪山が美しいな〜!!と最初に感じた山が白馬三山です、勿論八方尾根スキー場からの眺めです。
スキーに夢中だった頃は毎年1〜2度は通ってました。
懐かしの場所を見せて貰いありがとうございます。

一日天気がズレればI氏やA嬢さんにも楽しい雪山が満喫出来たと思うと残念でしたね。
でも、雪山の厳しさ、ラッセルの経験も出来良かったかも? 

Commented by A嬢 at 2015-03-16 22:52 x
先日は、ありがとうございました(^^)
ラッセルって笑えるくらいきついですね。

ところで最後の写真、頭につのが生えてるみたいなんですが(笑)
Commented by Daiki at 2015-03-17 12:50 x
唐松に行ったんですね。
今年は雪が多くてラッセルの日もあれば、ガリガリに凍ってる日もあったりで、見極めが難しいかと。。。
山頂踏めなかったのは残念ですが、またリベンジに信州までお越しください(笑)。
Commented by cafekazu at 2015-03-17 18:49 x
I 氏です。
今回は本当は経験してはいけないのですが、貴重な経験となりました。

でも、このままでは終われないので、準備・経験・訓練・判断能力を高めて絶対リベンジしたいです。

そその時はまたご一緒してください。少しはラッセル手伝えるようにしておきます(笑)
Commented by yama-nobori at 2015-03-18 11:33
sugishooさん、こんにちはー!

白馬三山素晴らしいですよね(^^)
2日目は良いお天気だったので、久しぶりにスキーをやってみたくなりました。
今回は私も含め、良い経験になりました。
修行を積んで出直しです(^^;
Commented by yama-nobori at 2015-03-18 11:34
A嬢、お疲れ様!!

今回は間違いなく経験値アップでしたね(^^;
不本意ではありましたが・・・。

青空に出会えるのはいつになるのだろう?(笑)
Commented by yama-nobori at 2015-03-18 11:36
Daikiさん、事前情報いろいろありがとうございました。

第二無料Pはとても快適でした(^^)
またお邪魔させて頂きますのでお声がけさせてくださーい!
Commented by yama-nobori at 2015-03-18 11:37
I氏、おつかれさまー!

うん、ラッセルよろしく(笑)
おっさん一人ではスピードがあがりません。わはは
でも翌日も筋肉痛になることはありませんでした(^^)
しばらく味わってないのでキツイのやりたいなー(笑)
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