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2014.05.31(土)~06.01(日)~クラッシックルートをたどり北岳へ~ 後編


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前編からの続きとなります。

昨夜は風も無く、静かで暖かい快適な睡眠をとることが出来ました。3:00起床。さあいよいよです!




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3:00起床。相棒のテントにも灯がともります。朝食を食べ、足元が少し明るくなってきた4:00にアタックを開始しました。



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アタック直後からの踏み抜きとルーファイに苦しめられながらも、ほんの30分で稜線に飛び出しました。昨日の内に、もう少し頑張れていれば稜線でテン泊できたのにって、思ったけれど、昨日の状態じゃ無理ですね。今日は軽荷だから30分で済んだんだし。

あと少しで太陽が顔を出します。鳳凰横の八ヶ岳も目覚めの時を待っています。


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4:38、鳳凰の肩からピカピカの太陽が登ります。

あまりに嬉しくて『おはよー!』って叫んじゃいました(^^)



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最近、めでたく(?)3位に昇格された間ノ岳と農鳥岳がモルゲンに染まります。

今日は空気も澄んでいてほぼ無風!この先の景色を思って胸が高鳴ります。


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相棒も興奮気味!この時点、まだ目指す北岳は見えません。さあ、先に進もう!



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このコブを越えると・・・


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きたーー!この時点で、ほぼ号泣です(^^;

北岳は何度も登っていますが、この角度から見るのはもちろん初めてです。

でっかいなぁ・・・。これをみる為に今まで登山を続けてきたんだな。あー頑張って良かった。



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この先、いくつかのコブを越えるたびに北岳が迫ってきます。


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どこを見ても素晴らしい景色・・・。

何度も何度も同じような写真を撮ってしまいます。



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バットレスがものすごい迫力で迫ります。

このあと核心部である『八本歯のコル』を通過します。



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入念に準備をしてきましたが既に積雪も無く、三点支持でなんなくクリア。

しかしGWの頃には、セルフビレイが必要なレベルであろうと思われます。


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越えてきた、池山吊尾根と八本歯のコル。




通いなれた大樺沢との夏道に合流しました。



大樺沢には落石とデブリが見えます。エスケープルートとしては、まだ危険かもしれません。



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北岳山荘へのトラバース分岐を過ぎました。

あと3週間もすれば、ハクサンイチゲやキタダケソウが咲き乱れる群生地ですが、この時点では若葉一枚確認出来ませんでした。




さあ、ここまでくれば山頂まではあと少し。中央アもクッキリ見えています。



日本一長く続く3000mの稜線。


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西側の夏道はクラストしており危険な状態だったため、ルートを外して直登しました。



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さあ、いよいよ全てが報われるときです!




幕営地出発から3時間ジャスト7:00、54回目の北岳登頂に成功しました!


やったー!



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踏破した池山吊尾根を誇らしげな気持ちで眺めます。




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鳳凰の向こうには秩父の秀峰達が浮かんでいます。




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夏にはまた、白根三山を縦走しよう。そしていつかは仙塩尾根も歩くんだ!



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ひゃっはーーーーっ!!



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無風の山頂で1時間もまったり過ごしました。



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相棒は6年ぶりの北岳。たくさんの思い出を語ってくれました。

私にとっての北岳は、初めて登った3000m峰であり、初めて雷鳥やブロッケンを見た山であり、初めてテン泊を経験した山です。遭難しかけ、ビバークを経験したのもこの北岳が最初、そしてどの山よりも一番多く登り続けている山でもあります。
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あと1月もすれば、また多くの登山者がこの広河原からこの山頂を目指すことでしょう。

みなさんにとっても事故の無い、素晴らしい山行となりますように!!


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楽しかったね!さあ、帰ろう!


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このあと、標高差2400mを一気に下って行きます。辛い!


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そうそう、稜線で唯一見た花がこのキバナシャクナゲ。しかもこの一輪のみ。

毎年こんな感じなのかしら?




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雷鳥にも会えました。こんな晴天で珍しい!とても警戒心の強いオスでした。この時期はみんなこうなのかな?




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12:00。テン場に戻り、下山用の水を作り撤収します。




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このような美しいトレイルに癒されもしましたが、それ以上に下山が辛い!

重くて、暑くて、足がヘロヘロです。精神論ではどうにもならない・・・(^^;



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日程に余裕があるなら池山御池小屋で一泊したかった・・・。

冬季装備だと通常2泊するって意味がやっとわかりました、、、。



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池山御池小屋を後にして、もう無理!って思うほどガンガン下ると沢の音が聞こえ始めました。



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うぉ~!!車道だ~!!やったーー!!と喜びましたが、無慈悲にもここから再び、14kmの車道歩きが始まるのです。



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と、その前に、沢に下りて冷たい水で生き返ります。うまかったなぁ~。




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車道歩きが半分を過ぎた頃、ほぼ会話もなくなり、惰性で歩くようになります。

このような綺麗な滝にも全く心が動きません(^^; もう無理。



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この標識が見えた時は、正直、山頂より嬉しかったかも(^^;




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最後のトンネルです。



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うおぉぉぉぉ~!!!!!

頭の中では、アリスの”チャンピオン”が流れていました♪



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なんとか暗くなる前に帰ってくることが出来ました。

このあと、大急ぎで最寄の自販機へ車を移動させます。



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車に積んであったヒエヒエなビールは見なかった事にして炭酸で乾杯。最高の2日間に幕を下ろしました。車道歩きの時、何度も車が通りかからないか願っていましたが、最後まで自分の足で歩き通せたのは相棒のおかげ!感謝するよ!ありがとー!最高の思い出が出来たよ(^^)/

この後、多少中央道の渋滞にはまりながらも23:00頃には帰宅することができました。

あまりにきつくって、今後、二度と行くことはないと考えながら歩いたこの池山吊尾根。来年はもう少し雪のある時に歩きたいななんて、早くも考えたりしています。やっぱり北岳は最高だよ!いつも違った感動をありがとう!また行くよ!



by yama-nobori | 2014-06-10 16:42 | 登山 2014 | Comments(0)
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